上司「ちなみに、特に楽しみだと感じることは何かな?」
部下Aさん「新しいことを知ったり、できるようになるのが楽しみです」
このように3つのステップを行いながら、相手を「観察」しつつ関係開始をスムーズに行っていきます。
また、「観察」することとしては、価値観や「本音」と「建前」です。
ほとんどの人が、「嫌われない戦略」を無意識にとっていることから、相手が求めていそうなことを口にしていることがあります。
つまり、この会話でいうと「ドキドキしていますが、仕事が楽しみ」「新しいことができるのが楽しみ」という部分です。
この部分が「本音」と「建前」どちらなのかを、「相手の表情」や「目線」や「言い方」などを見ながら見極めていきます。
そして、どんどんAさんの価値観や特徴を自分の中で、ストックしていってください。
また、当然ですが、関係開始が行われるシーンや関係性によって話される内容は変わります。
例えば、「喫煙所」「飲み会」などのシーンや、上司と部下という関係性ではなく「同僚」などであれば、もう少し砕けた「趣味」「出身地」などの話から始めたほうが適切です。
質問のポイントは「さりげなく、相手の価値観に触れる質問をする」です。
この「さりげなさ」には、経験もかなり必要です。
あなたの周りの「感じの良い人」は、この観察が熟練されており、質問の内容やタイミングが素晴らしいのだと思います。
どう話すかではなく「どう観察し、いかに相手から気持ちよく引き出すか」が「感じの良さ」の正体です。
前述のとおり「さりげなさ」には経験が必要です。
経験を通して「感じの良さ」を身につけていく一方で、最後にNG事項もお伝えします。
「感じの良さ」をぶち壊してしまう壊滅的な発言とは、「宗教」「政治」「結婚観」「ジェンダー」「下ネタ」「自虐」「相手を馬鹿にする」に関する発言などです。
関係性が浅いうちは、個人の思想や生き方に大きく関わり意見が対立する可能性がありそうなことには触れないほうがよいでしょう。
これは相手への質問だけでなく、自分の発言(自己開示)も含めて要注意です。