――さて、今季の明るい話題としては長岡秀樹選手が攻守ともに、さらにひと回り大きく成長したことが挙げられます。監督から見た今年の長岡選手はどのように映っていますか?
髙津 彼の場合は「身体が強い」ということが最大のストロングポイントです。そして、もうすぐ23歳という若さもある。常に試合に出続けられるというのが最大の長所です。さらに、安定した守備力がある。だから、「たとえ打率が低くても、あの守備力はチームにとってとても重要だ」と考えていたので、昨年までは8番を打たせていましたけど、経験を重ねたことで、少しずつ成長していきました。
――オールスターにも出場し、最近ではバッターボックスでも、守っているときでも自信に満ちあふれているというか、堂々とプレーしているように見えます。
髙津 あんまり調子に乗るようだったら、すぐに鼻を折ります(笑)。確かに期待通りに成長していますけど、年齢を考えれば、プロ5年目というのは「大卒1年目」なので、まだまだ若造ですよ。野球はもちろんですけど、人としてももっと成長していかないといけない時期だし、僕らも野球以外のことも指導していかなければいけないと思っています。
――監督としては、野球はもちろんですけど、「人間的成長」もまた、彼には望んでいるのですか?
髙津 別に長岡に限らず、若い選手には、「せっかく縁があって同じチームになったのだから、人間としても成長してほしい」といつも思っています。長岡の場合、今はすごく充実していて楽しくプレーしていると思います。今はそれで充分です。でも、彼が25歳になったとき、30歳になったときにプレーヤーとしてどうなっているのか? 今と同じように謙虚にコツコツと野球に取り込んでいるか? 人間としてどう成長しているか? この辺りも大切にしたいです。
――まだまだ伸びしろがあるから、もっともっと上を目指してほしいという思いですか?
髙津 今は、常に万全の準備をして全力でプレーして「成功しつつある」と言っていいと思います。でも、さらに大きく育ってほしいし、誰からも認められる一流選手になってほしい。その思いは強く持っています。
――さて、現在は移動に次ぐ移動という変則的なスケジュールの真っ最中です。残り試合も少なくなりましたが、改めてファンの方へのメッセージをお願いします。
髙津 本当に9月は移動が忙しくてバタバタしていますね。残り試合もわずかになったけれど、もちろん僕らは毎試合「どうすれば勝てるのか?」と考えて全力で臨みます。一つでも上の順位を目指すという姿勢はこれからも変わりません。ぜひ、引き続き「応燕」をよろしくお願いします!
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