――先発投手陣に目を転じて、来日5年目を迎えたサイスニード投手、来日1年目のヤフーレ投手についてはどのように見ていますか?
髙津 2人とも真面目に練習に取り組んでくれています。ただ、他球団の外国人ピッチャーと比べても、もう少し! という部分はあります。どうしてもスワローズの場合、ローテーションの中心、あるいはクローザーというところを期待してしまいます。
――両投手ともに黒星先行ではありますね。
髙津 助っ人投手に求めれるのは、先発投手陣を引っ張っていくこともそうだし、チームに白星をもたらすこともそう。絶対的な安定感が足りないので、どうしてもいいときはいいんだけど、悪いときには連打を食らって、ビッグイニングを作ってしまうという点が見受けられます。だから、相手チームとの相性を考えたり、登板間隔を空けたりして起用しなければならない。その点は常に頭を悩ませていますね。
――今季途中に、育成枠から支配下登録された岩田幸宏選手が攻守にわたって奮闘しています。当初は並木秀尊選手に代わる代走要員としての一面が強かったものの、大事な場面でバントを決めたり、最近ではスタメン起用されたりするケースも増えています。
髙津 本当によく頑張っていると思います。バッティングに関しても守備に関しても、まだまだ課題はあるけれど、試合に出続けながら、いろいろなことを吸収している途中だと思います。ただ、並木と比べたら、守備、走塁面ではまだまだ大きな差があります。その点は本人も自覚しているでしょうから、期待したいところです。
――並木選手と岩田選手との違いとは、例えばどういう点でしょうか?
髙津 例えば、「真っ直ぐ50メートルを走れ」となったら、やはり並木の方が速いですけど、それほど大きな差があるわけじゃない。だけど、とっさの打球判断であったり、状況判断であったり、ターンのスピードなどはまだまだ大きな差があります。全盛時のスピードが落ちたとはいえ、その点は哲人も優れているし、塩見(泰隆)もすごい。岩田には、この点を勉強してもらって、さらに成長してほしいと思っています。