――セ・リーグは熾烈なペナント争いが続いていますが、改めて交流戦について伺います。全18試合を戦い、9勝7敗2分で、セ・リーグ2位、トータル4位という成績に終わりましたが、この結果をどのように評価しますか?
髙津 千葉ロッテマリーンズとの3連戦からスタートして、いきなり雨天コールド負け。続く2試合は9回表に追いつかれて2つの引き分けという結果に終わりました。大変なスタートとなったわけだけど、それでも2つの勝ち越しで交流戦を終えることができたということは、「厳しい競り合いの中でみんなよく頑張ったな」というのが、率直な思いです。
――ロッテとの第2戦、第3戦はいずれも9回表1アウトまでいきながら同点に追いつかれ、そのまま引き分けに終わりました。これは「勝ち切れなかった」のか、それとも「負けずに済んだ」のか? いかがでしょうか?
髙津 これは間違いなく「勝ち切れなかった」です。いや、土壇場で追いつかれての引き分けですから、「勝ち切れなかった」というよりは「勝たなきゃいけなかった」と言った方がより正確かもしれません。逆に言えば、ロッテの粘りというものは我々が見習うべきものだし、「この姿勢はすばらしいな」と感じていました。
――交流戦序盤こそ苦しい戦いが続いたけれど、6月4日~9日の神宮6連戦では5勝1敗と大きく勝ち越すなど、ようやく投打の歯車も噛み合ってきた試合が見られました。監督としても手応えを感じる6連戦となったのではないでしょうか?
髙津 先発投手陣がしっかりと粘って試合を作ることができたということが、最大の要因だと思います。ただ、「手応えを感じたのかどうか?」と聞かれるならば、「手応えはまだ感じていない」というのが、その質問の答えになります。交流戦というのは、いつもと違う相手、いつもと違う球場を舞台に戦うわけですから、日々頭を使って戦っていました。もちろん、DHの難しさや新鮮な楽しみを感じたりはしたけど、手応えはまだまだです。
――DHは主にサンタナ選手が務めましたが、村上宗隆選手がDHになった試合もありました。6月2日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦では村上選手が四番ではなく、三番で起用されて初回にホームランを打ちました。この試合のDHは青木宣親選手でした。村上選手の打順にしても、DHにしても、日々試行錯誤が見られたように思いますが、こうしたことは、どのような狙いからですか?
髙津 これは本当にシンプルに「気分転換のため」という点がいちばんです。それぞれの選手に、「そこで何かきっかけをつかんでほしい」という思いがいちばんであり、戦術面において特別な理由があるわけではないです。