――二番での起用に関して、監督自ら村上選手に説明はしたのですか?
髙津 彼を呼んで、「今日は二番で行くぞ」というように、直接説明したわけではありません。いつもホワイトボードにスタメンを書くんですけど、彼がそれを目にした後で、しゃべったという流れでした。
――監督から話しかけたのですか、それとも村上選手からですか? そのとき、村上選手はどんな反応でしたか?
髙津 僕から話しかけたわけではなく、たまたまムネと目があった瞬間に、彼は「緊張しますよ~」って笑っていました(笑)。
――二番起用当日に、今季初打点を挙げ、次の日には今季初ホームランを放ち、その後はホームランを連発しています。「うまくハマったな」という実感があるのでは?
髙津 確かに「やってみてよかったな」という思いはありますね。僕は、バッティングに関してはド素人ですけど、技術的なことに関しては大きく変わっていなくても、雰囲気を変えたり、気分転換を図ったりすることで、チームの流れや勢いがよくなることがある。そんなことを実感しましたし、チームとして、何らかの変化をもたらしたのは確かだと思います。僕では考えられなかったことを提案してくれたコーチに感謝です。
――20日の横浜DeNAベイスターズ戦からは山田哲人選手も「六番・セカンド」で一軍復帰を果たしました。このとき、「僕は六番を重視している」と語っていましたが、その意図とは?
髙津 今の打線を考えると、六番というのは、ほぼランナーがいる状態で回ってくることが多いです。そのときに確実性があり、長打力もあるバッターがいると、得点力は間違いなく上がります。やはり、そうなれば相手へのプレッシャーは大きくなるし、また違った繋がり、流れが生まれてくる。そういう意味では哲人が六番にいることすごく大きいと思います。
――山田選手が戦線離脱した際には「以前もやった箇所なので、復帰に関しては慎重を期して見極めたい」と語っていました。「今が、その時期だ」という判断だったのですか?
髙津 監督の本音としては「すぐにでも復帰してほしい」というのが正直なところです。ましてや、哲人はキャプテンですから、彼がベンチにいるといないとではチームの士気に関しても、ムードに関しても大きく変わってきます。だけど、同じ個所を繰り返しているということも含めて、コンディショニングサポートグループからのゴーサインをただ待っている状態でした。日々の報告はもちろん入ってくるので、順調に回復していることは伝わっていましたけど、僕の方から「早く復帰させろ」と言うことは一度もありませんでした。