11
件
この物語に『救済』や『希望』は存在しない。
存在するのは『狂気』と『絶望』だけ。
ごく普通の高校生・塚原 祐介は妹の中学生・塚原 杏奈と2人で暮らしていた。
順風満帆に見える理想の日常……だが、その日常は歪んだ愛と狂気によって打ち壊される。
季節は夏、祐介の周りでは奇妙かつ凄惨な猟奇事件が立て続けに発生。被害者は皆、祐介と近しい人間たち。
そして、被害者たちは共通して身体の『一部』を無惨に切り取られていた。
この凶行は、狂った妹・杏奈の仕業なのか?
そうだとしたら、何の為に? 誰の為に?
全ての結末を知った時、そこに救いは一切無い。
※2024/10
全体を通して加筆修正を行い、一部設定、構成、ストーリーに変更を加えました。
旧verを読んだ方も改めてお楽しみください。
文字数 117,787
最終更新日 2024.10.23
登録日 2018.12.21
外見も内面も醜い男……『高城 亮』という男がいた。彼の人生には光は無かった。特に女性には虐げられ、罵られ続けた人生の中で、彼の望む女性像は歪み、更に狂っていった。
そんな中、高城は『吹山 茜』という名の才色兼備の『聖処女』と出逢った。今までの人生の中で味わった事の無い興奮と熱狂の中、その歪み狂った思想によりある決断をする。
『僕は、美しい彼女の存在を永久に保全しなければならない。その責任が僕にある。そのためには、彼女にどのような施しをする必要があるのか、考えた。大学で医学を齧った末に僕はある結論に辿り着いた。彼女の美しさを永久に保全するためには、この醜く脆い生身の肉体のままでは不可能であると。僕を否定するその四肢も、汚らしく赤黒い臓物も、濁った血肉も彼女には必要ない。僕は彼女という存在を永久に保全するため、彼女を【生き人形】に仕上げた』
今の茜は不完全である。その現状……茜の肉体と心を全て破壊し、新たに完全なる茜を造り出す。
文字数 164,354
最終更新日 2024.01.07
登録日 2018.12.24
昭和二十五年、終戦から五年が経過した頃、『鈴音村』では変死事件が立て続けに起こっていた。
一人目と二人目の被害者の少女二人は頭部を切断され、神社の井戸に晒されていた。
三人目の被害者は数千本にも及ぶ針を自ら飲み込み、それを喉に詰まらせて死んだ。
四人目の被害者は妊婦で、自ら腹を裂き、素手で我が子を腹から取り出した後、惨殺。最後は自らの臓物を腹から掻き出して死んだ。
五人目の被害者は自らの手足を三日三晩かけて食い尽くし、達磨の状態となって死んだ。
皆、鈴音村の中で死んだ。凄惨かつ異様な方法で。
閉鎖的な村で起こる連鎖的に起こる変死事件の真相とは。
文字数 61,100
最終更新日 2019.02.21
登録日 2018.12.22
『己の愛と欲のため、二人の女は奪い合う』
『一度侵入すれば、全てを容赦なく破壊する。まるで劇薬のように危険で狂った女達の凄惨な復讐劇』
昭和二十五年、終戦後日本は平和に向けての復興に向かう最中。
当時としては異例の天才女医・火村 秋乃は戦争から帰還した夫・火村 文也と共に東京で医師として多忙な日々を送っていた。
しかし、新婚でありながら互いに医師としての業務に追われ続ける東京の生活に嫌気がさした夫・文也は秋乃に対し、自らの田舎である『輪廻村』へ移り住む事を提案し、移住する事となる。
しかし、村には秋乃の想像を絶する狂気が蔓延していた。
『女性の子宮を苗床にし、生殖機能を破壊する奇病』
『奇病により子宮と生殖機能を失った村の女たち』
『唯一、奇病に感染せず、唯一、子供を産める少女・真里亜』
『その少女を懐妊させる風習・子宝の儀』
全ての狂気が秋乃と真里亜、二人の女を巡り合わせ、そして悲劇は繰り返される。
文字数 33,010
最終更新日 2019.01.26
登録日 2018.12.22
『怪物を、怪物と認識できない事が、最も恐ろしいのです』
昭和三十一年、戦後日本。青森から大阪へ移り住んだ湯川 恵子。
路頭に迷っているところを『池田 雄一』という男に優しく声を掛けられ、その温かさと人間性に惹かれ池田の経営する『池田昭和建設』に就職することを決意する。
しかし、これが地獄の始まりだった。
仕事に追われ、多忙な日々を送る恵子。しかし、恵子の知る優しい池田は徐々に変貌し始め、本性である狂気を露にし始める。
そしてある日、恵子は『池田昭和建設』の従業員の一人が殺され、池田によってバラバラに解体されている様子を目撃してしまい、池田の怪物としての本性を知ってしまう。
昭和最大の鬼畜・池田 雄一についての記録。
文字数 27,410
最終更新日 2019.01.21
登録日 2018.12.20
この世界には奪う側か、奪われる側のどちらかしかない。
そして、1人の天使が僕たち人間の幸福を奪いに来た。
『君たち下等生物(にんげん)は愚かだ。愚かだから忘れ続ける生き物だ。都合の悪いことを忘却し続け、目を背け続け……そして何も進化しない。愚かな下等生物に許された選択肢は……ここで首を落とされ、腹を裂かれて絶命する生命の放棄か、自らの有り余る幸福を捨て、自らを不幸に貶め……幸福を忘却すること』
あの日、僕たちの前に現れた白銀の少女が言い放った台詞だ。
その少女は天使のような美しい羽根を持ち、聖母の様に慈悲深い表情で、悪魔の様な事を言った。
【幸福の忘却】……全ての幸福を忘却し、奪われ、踏みねじられる。これほどまでに残酷で醜悪で……美しいゲームを他に僕は知らない。
す
文字数 22,302
最終更新日 2019.01.20
登録日 2018.12.23
20XX年、電脳世界が生活の一部として普及した時代。それはゲームなどでは無く、もはや人間のもう1つの世界として扱われていた。
国内最大規模の電脳世界サービス『Delution;Days』(通称DD)に没頭する少女、藤ヶ谷 飛鳥。彼女は幼い頃の交通事故により半身不随の不自由な身体となり、現実世界での虐め、差別、更には強姦の被害者となり、精神を病んでしまう。そんな彼女は現実から逃避するように電脳世界での生活に依存し始める。
そしてある日、電脳世界においてバグが発生。運営部は完全に機能を停止し、普及までの数時間の、電脳世界『Delution;Days』は運営部による統制も無い無法地帯となる。
無法地帯となった電脳世界で、飛鳥はある決意をする。この電脳世界の中でバグとチートを使って過去に自分を傷付けてきた人間たちに対して電脳世界ならではの復讐を行うことを。
文字数 17,769
最終更新日 2018.12.24
登録日 2018.12.24
11
件