目覚ましよりも早く起きてしまった。
というよりも殆んど眠れなかった、頭の中でずっとぐるぐるぐるぐる考え続けて
しまって少し変なテンションになってしまったのだ。
きっと緊張しているのだろうという事は自分が一番分かっている。
『だって明日は初めてのデートだから』
楽しみな気持ちと不安な気持ちといろいろとごちゃ混ぜになっているけど、
結局私は期待していたのだ。きっと私が世界で一番幸せになれるってそんな願望
があったのだ。
でも現実はそんな事は無かった。
確かに私が悪かったのかもしれない、頑張ってしたおしゃれ。
下したてのサンダルでは彼の歩幅には合わせられなくて……痛くなる足、
どんどん離れて行ってしまう彼に私は声を上げる事が出来なかった。
それが私達の距離に思えてしまったから。
それが私の初恋だった。
文字数 1,057
最終更新日 2023.06.22
登録日 2023.06.22