4
件
1週間後、私は退学します。
王都にある薬師の名門ブレルスクに入学した私は、3週間目にしてとある教員から『1週間後の退学」を言い渡されました。
これでも、学園には至極真面目に通って来たつもりです。
テストは平均点で、授業は無遅刻無欠席。
日々の勉学とアルバイトの両立をこなしつつ、親しい友人との学園生活もエンジョイしていました。
どんな事があっても慌てず、騒がず、落ち着いて…………憤りは全てこの長い前髪の下に隠して過ごして来ました。
そんな日常も近いうちに失われます。
これが、一時の感情で教員に反論した結果という事でしょうか。
しかし、私は何の悔いもありません。
常々、無知な教員達に、怠惰な先輩に、険悪な貴族子息に、何よりこの学園の腐り果てた風潮に辟易していました。
だから、王都を脱出して故郷で再び森番に就く良い口実だと考える事にしました。
そして、退学が決定しているなら大人しく授業を受けるつもりはありません。憤りを前髪で隠す必要もありません。
……てな訳で、王都にある薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。
文字数 72,163
最終更新日 2024.09.19
登録日 2024.08.18
とある廃墟のビルで青年が死んだ。
バイト帰りに人違いで攫われた。
拷問をされた挙句に放置された。
そして、人知れずひっそりと………死んだ。
そして、気付くと異世界の森に捨てられた瀕死の子供に転生していた。
青年は理解した。
救いなど、この世界にはないのだと。
苦悩に満ちた人生を終え、苦痛に満ちるであろう人生に再び放り込まれたことを理解して、青年はただただ絶望した。
そして、切に願った。
死にたいと。
しかし、恩人に救われた事で青年はこの世界で正しく生きようとした。
前世にはなかった救いが、この世界にはあると信じていたからだ。
恩人がそうだったように。
そして、恩返しのために今世でも正しく生きる事を、行方知れずの恩人に誓った。
しかし、少年はまだ知らない。
前世同様、この世界にも救いなど存在しないという事を。
そして、少年に再び悲劇が襲いかかる。
これは、不遇な少年が闇堕ちするまでを綴った物語。
ありきたりな闇堕ち系ダークファンタジーである。
文字数 59,817
最終更新日 2024.09.08
登録日 2023.12.10
お気に入りに追加
1
狩人の少年アオバは、家族の為に新たな一歩を踏み出した。
しかし、彼はまだ知らない。学園が秘密裏に行っている実験も、マスルーツ家が抱える闇も、王都で薬師の学園に通う意味も。
そして…入学初日の受難が、これから起こる異変のほんの序章でしかないということを。
まるで、渦の華に引き込まれる様にしてアオバの学園生活が始まる。
文字数 15,432
最終更新日 2023.12.22
登録日 2023.12.17
4
件