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「――金輪際、王国への立ち入りを禁ずる。今まで、ご苦労だった」  故郷に帰ってきた日の夜、賢者ユキヤは敬愛する王から追放を言い渡された。質問を挟む余地もなく王城から追い出され、兵士たちに追われながら王国を後にする。  失意と怒りに沈むユキヤだったが、兵士を撒くため力の限り走り、なんとか一息つく。  二度とは見れぬ故郷を目に焼き付けようと、彼が王都へ視線を送った瞬間――物語の歯車は狂いだす。  左手に宿る【賢者】の意思が望むのは、彼女の生。  右手に宿る【剣聖】の遺志が願うのは、彼女の死。  二つの”役割”を与えられた彼の旅が始まる。 (同タイトルで小説家になろう様にて先行公開しております。よろしければどうぞ!)
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文字数 72,334 最終更新日 2024.10.17 登録日 2024.10.07
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