JAL機事故で注目、着陸時のルールの意味…窓「日よけ」上げる、機内を暗く

 夕方~夜の時間帯に機内の照明を暗くするのは、アクシデント発生また電源の喪失に備えて乗員乗客の目を暗闇に慣れさせるためです。暗闇のなかで状況を目視で確認したり、避難する必要が生じる可能性があるためで、JALとその系列会社やジェットスター・ジャパンなどで行われています。しかし、ANAやその系列会社では特に決まりがなく、基本明るいままのようです。これは明るいほうが万が一の場合も状況が確認しやすいという考え方の違いと考えられます。海外の航空会社でもまちまちであり、世界共通ではありません」

機内への持ち込み禁止物

 搭乗時の制限事項として主なものとしては、機内への持ち込み禁止物があげられる。凶器となりうる刃物類やゴルフクラブのほか、電池式(電池が取り外せないもの)のヘアアイロンとヘアカーラー、ターボライターと呼ばれるプリミキシングライター、花火、スポーツ・登山用などの酸素缶、瞬間冷却材なども機内持ち込みは禁止。化粧品・医療品は1容器あたり0.5kgまたは0.5リットル以下、一人あたり合計2kgまたは2リットルまでという制限があり、お酒はアルコール度数が70%を超えるものは禁止、24%を超え、70%以下のものは1人あたり5リットルまでという制限がある。

【国土交通省が公開した管制官とJAL機、海保機などとの交信記録(国交省による日本語訳)】

・東京タワー:管制官
・JAL516:JAL機
・JA722A:海保機

17:43
JAL機:東京タワー、JAL516 スポット18番です。
管制官:JAL516、東京タワー こんばんは。滑走路34Rに進入を継続してください。風320度7ノット。出発機があります。

17:43
JAL機:JAL516 滑走路34Rに進入を継続します。

17:43
DAL276:東京タワー、DAL276誘導路上Cにいます。停止位置に向かっています。
管制官:DAL276、東京タワー こんばんは。滑走路停止位置C1へ走行してください。
DAL276:滑走路停止位置C1 DAL276

17:44
管制官:JAL516 滑走路34R着陸支障なし。風310度8ノット。

17:45
JAL機:滑走路34R着陸支障なし JAL516

17:45
海保機:タワー、JA722A C誘導路上です。(TOWER JA722A C.)
管制官:JA722A、東京タワー こんばんは。1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください。

17:45
海保機:滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう。(Taxi to holding point C5 JA722A No.1, Thank you.?)

17:45
JAL179 :東京タワー、JAL179滑走路停止位置C1へ走行しています。
管制官:JAL179、東京タワー 3番目。滑走路停止位置C1 へ走行してください。
JAL179 :滑走路停止位置C1へ走行、離陸準備完了。

17:45
JAL166:東京タワー、JAL166 スポット21番です。
管制官:JAL166、東京タワー こんばんは。2番目、滑走路34R進入を継続してください。風320度8ノット。出発機あり。160ノットに減速してください。

17:46
JAL166:減速160ノット、滑走路34R進入を継続。こんばんは。

17:47
管制官:JAL166、最低進入速度に減速してください。
JAL166:JAL166
(文=Business Journal編集部、協力=橋本安男/航空経営研究所主席研究員)

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