港区立中学、シンガポール修学旅行が物議…予算5億円、一人当たり50万円補助の適否

――港区では私立中学に進学する割合が約5割ともいわれていますが、実際はどうなのでしょうか。

さいき氏「区立への進学率は約4割、私立が5割強だと思います」

――今回の海外修学旅行の件について、Xに疑問を投げかける投稿をさましたが、今後さいき氏自身はどのように働きかけていくお考えでしょうか。

さいき氏「区立中学の魅力化という部分に関して、適切な予算の使い方がなされるように、働きかけていきたいと思います、また修学旅行についてもシンガポールが最適なのか、高い物価を考慮すれば、たとえばマレーシアや香港、台湾などでも十分に英語学習や異文化交流ができ、治安も良好といえるのではないかのほうが治安が良いのではないか、といった検討も行い、効果的なお金の使い方や浮いた費用を他の教育環境の充実に回せないかという視点を持ってで目を光らせていきます」

――全国トップの予算規模がある港区だからできることだと思いますが、周辺の自治体などから反応はありましたか。

さいき氏「他の自治体からの反応は今のところ聞いていません。ただ、このニュースが全国規模で取り上げられていることで、『うらやましい』といった反応が起きていることは認識しています。いずれにしても他の自治体同様に、港区は港区の特色を活かして、子ども達の教育のあり方を磨き上げることに集中していくべきだと思います」

――ありがとうございました。

 港区の中学校に関しては、昨年完成した区立赤坂中学校の新校舎が、屋内プールを完備し、グラウンドにはイングランドの名門サッカーチームのマンチェスター・ユナイテッドと同じ芝が敷き詰められたことが大きな話題になった。大金をかけてでも私立中学に負けない魅力を発信しようとの意気込みが感じられる。

 なお、さいき氏は区立中学がシンガポールへの修学旅行を実施することについて、アンケートを実施している。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfx04e1SsloV5TV5USk35nCk97qF4hP3SR2asjAtTD9wCWn5A/viewform

(文=Business Journal編集部)