日立製作所、採用の95%をジョブ型採用…インターンシップ段階で高度スキル要求

――インターンシップでも応募者に専門的な知識・スキルを要求することは一般的なのか。

溝上氏 日立の大卒採用数は技術系(理系)採用が圧倒的に多い。これまでも理系学生は専攻分野を中心に、ある程度、ジョブ型採用をしてきているが、技術分野の細分化や会社が目指すビジネスモデルを明確にしている企業では、理系を中心に、より専門的なスキルを求める傾向が強くなっている。例えばトヨタ自動車は従来、機械工学系の学生を求めていたが、EV(電気自動車)関連で電子工学系の学生を求めるようになっている。

――インターンシップでの評価は、どれくらい実際の採用に結びついているのか。

溝上氏 インターンシップに参加した学生を優先的に採用する「採用直結型インターンシップ」が今の主流になっている。また25年卒の学生から、インターンシップでの学生情報を採用活動に利用することが解禁された。今後は、よりインターンシップ参加者の内々定率が高くなるだろう。すでに大手住宅メーカーでもインターンシップ参加者が採用数の半分近くを占めている。

(文=Business Journal編集部、協力=溝上憲文/人事ジャーナリスト)