人生はどんな人と付き合うかで決まる。話すとやる気が出てくる人、刺激を与えてくれる人、自分が間違っている時に指摘してくれる人。一緒にいると成長させてくれる人もいれば、悪口や愚痴、マイナス言葉で人のやる気を削ぐ人もいる。
問題は、好きでもないし付き合っていて嫌な気持ちになるばかりの人でも、さまざまな事情から離れることができなかったり、嫌われるのが怖かったりして、付き合いを続けてしまうケースが多々あること。人間関係を自分の手で切ることにためらいを覚える心理はきっと誰しもが持っている。
しかし、そのためらいを越えた先には快適な未来が待っている、とするのが『人間関係の9割は逃げていい。』(井口晃著、すばる舎刊)だ。
満足のいく幸せな人生を送るためには、「あなたの人生に必要のない9割の人間関係からは逃げて、自分を飛躍させてくれる大切な1割の人とつき合う」ことです。(P33より)
自分にとってプラスになる人、成長させてくれる人は稀だが、大切にすべきはそんな人。残りの人々にまで好かれようとする必要はないし、無理に付き合わずどんどん逃げていい。大半の人からは好かれようと嫌われようと関係ないのだから、いい顔をする必要などないのだ。そう思うだけで気持ちはずいぶんと楽になるはずだ。
自分の成長につながる人とは付き合うべき。これは裏返すと、自分の成長につながらない人とは無理に付き合う必要はないということだ。では、付き合っていても成長につながらない人とはどんな人なのだろうか。
・やる気を削いでくる人…人の批判や文句ばかりの人。人の粗探しやできない理由探しばかりする人の近くにいるとせっかくのやる気が削がれてしまう。
・攻撃的な人…ちょっとしたことで他人に噛みつく人。議論するのも時間の無駄だし、向き合う必要もない。まともに相手をしてはいけない。「だからお前はダメなんだ」「どうしてできないんだ」などとあなたのセルフイメージを下げることを言ってくる人も同様。
・常に自分の意見が正しいと考えている人…こういう人は誰かから学んだり、一緒に成長していこうという考えがない。自分さえよければいいと思っている人であり、あなたの成長など考えていないと思われる。
上記の3タイプの人々はいずれも「やる気」や「時間」「夢」などを、あなたから「奪う」人である。付き合うべきは奪うのではなく、与えてくれる人。そして自分も誰かに与えられる人になるべきだ。
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「人間関係は選べない」
多くの人はこう思いがちだが、それは違う。人間関係は自分で選ぶことができ、自分を高め、成長させてくれる人と付き合い、そうでない人とは距離を置くことができる。本書では人間関係から逃げることの大切さが説かれ、その方法や逃げるべき人の見極め方なども解説されている。今の人間関係がすべてではない。もし人間関係に疲れたと感じているのなら、あなたは逃げるべきなのかもしれない。本書はその勇気を与えてくれるはずだ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。