12月、PayPayステップ変更で還元率改悪?あと払い設定&請求書払いはマスト

 ちなみに、PayPayカードは実物を配送してもらうこともできるので、普段使いのクレジットカードとして利用することも可能だ。審査時間は30分ほどで、すぐに決済もできた。これからもPayPayを利用するという人は、基本的にあと払い設定にしておいたほうがメリットが大きい。

請求書払いなどでノルマ額を稼ぐ

 そして、最後はPayPayカードをPayPayアプリに登録して支払っているケースだ。PayPayの決済では、クレジットカードであるPayPayカードを登録して支払うことができる。このパターンでも、これまでは3サービスの利用と30回・合計5万円の決済条件を達成すれば1.5%の還元率を享受できた。ただ、今回の改訂後はカード決済をしているユーザーの還元率は0%になってしまう。

 しかし、前述したあと払い設定をすれば、合計最大1.5%(基本還元率0.5%、あと払い設定0.5%、「300円以上を30回以上・合計10万円以上の支払い」の0.5%)になり、これはアプリ・カードの利用分のどちらも対象になる。また、アプリではなくPayPayカードだけで決済する場合も、あと払い登録をしているユーザーであれば最大1.5%還元(基本1%+「300円以上を30回以上・合計10万円の支払い」の0.5%)にすることも可能になった。

 いずれにせよ、PayPayカードをメインに利用している人も、お得に使うなら、あと払い設定にするしか選択肢はない。

 ちなみに、すべての支払いがPayPayステップの対象となるわけではない。ポイント付与・利用カウントもされない主な決済は、金券ショップなどのチケット、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOの携帯電話料金、PayPay資産運用、ポイント運用などだ。

 一方で、ポイント付与はないが利用金額にカウントされる主な決済は保険(満期型)、入国時の税関手続きの支払い、JR東日本グループ運営の加盟店での商品代、そしてPayPay請求書払いである。特に一般的な単身者だと電気、ガス、水道や各種税金の支払いなどを請求書払いにしないと、10万円という高いハードルを越えることは難しいので、このあたりの決済を有効に利用していきたいところだ。

「PayPayカード ゴールド」誕生

 今回のPayPayステップ改訂に合わせるように、「PayPayカード」の上位版「PayPayカード ゴールド」がデビュー、その概要がアナウンスされた。年会費が1万1000円(税込み)と高額だが、カード利用でPayPayポイントを1.5%還元、PayPayあと払い利用でPayPayステップを達成していれば+0.5%、最大2%の還元を受けることができる。

 ポイント還元だけで年会費を相殺することは難しいが、このカードが本領を発揮するのはソフトバンク、ワイモバイルの通信回線を契約している場合。ソフトバンクユーザーは、1000円(税抜)につき、通常5ポイントに加えて95ポイント、計100ソフトポイントが付与される。実質的に10%還元となり、これなら年会費分を割り引いてもお得になる可能性が高い。

 今回の変更は、PayPayカードを使ったあと払い設定に有利なものとなっている。ステップの仕組み自体は従来よりもシンプルになった印象なので、この年末はPayPayジャンボなども併用してポイントを稼ごう。

(取材・文=清談社)