日影 また、主要ショッピングアプリのユーザーの「滞在時間」に着目したのが、図1です。最新のデータで利用時間が長い順にSHEIN、ZOZOTOWN、メルカリ、Qoo10、ヤフオク、Amazonとなっています。
トップのSHEINと最下位のAmazonを比較すると、1日の利用時間に2倍以上の開きがあります。SHEIN は決め打ちで何かを買うというよりは「暇つぶし」感覚も強く、一方Amazonは「あの商品がほしい」から始まるというふうに、出発点が異なっている事情もあるのかなと思います。
これは、どちらが優れているという話ではなく、扱っている商材とプラットフォームの相性もあるでしょう。ただ、いかに暇つぶし感覚でアプリを使ってもらい、ユーザーの滞在時間を長くできるか、というのは、これからより重要な要素になっていくと思われます。
――休日に、これといって用はないけどとりあえず近所のイオンに行く感覚のアプリ版ともいえますね。冷やかしも多そうですが、冷やかしでも何でも人が来ないと売る機会すらないですもんね。
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後編は引き続き日影氏に、10代から60代までの世代別に利用比率の高いアプリの動向や、それに伴う若年層と中高年層のアプリへの価値観の違いについて、話を聞く。