「夏のボーナス」使い道が値上げで変化…過去最高の順位に上がった金融商品とは?

 つみたてNISAやiDeCoで投資信託を積み立ててみたいと思っても、なかなか一歩が踏み出せないという方も、“ボーナス”をきっかけとして、少額から積み立てを始めてみてはいかがでしょうか。

 つみたてNISAなら月100円ほどの小さな金額から始められるので、まさに投資初心者の第一歩目として最適でしょう。

 iDeCoの場合は、最低金額が月5000円ですが、口座開設の際の手数料がかかることと、月々170円ほどの手数料もかかるため、“手数料負け”をしないように月1万円以上積み立てられるようになってから始めるのがよいと思います(さらに、iDeCoで積み立てたお金は原則60歳まで引き出しができないという点にもご注意ください)。

物価高騰下で「預貯金だけ」は少々危険

 今回、ボーナスで投資信託を買いたいと思っている人が増えていることがアンケート結果からわかりましたが、持っている資産が「預貯金だけ」という人は、ここ最近の物価高の影響をもろに受けてしまう可能性があるので要注意です。

 なぜなら、仮に年2%で物価が上がっていくと、今、現金として100万円を持っていれば、10年後には82万円くらい、20年後には67万円くらいの価値になってしまうからです。物価が上昇し続けると、手元の現金の価値が相対的に下がってしまうのです。

 そのため、投資信託などで世界中の株に幅広く分散させて投資をすることは、物価高への対抗策の一つになるでしょう。投資信託は元本保証ではないため、一時的には元本割れをする可能性はあります。でも、まさに下がったときこそ、ガッカリしてやめたりせず、そのまま積み立てを続けていくことで、その後に相場が上がったときに資産を増やしていくことができます。

 特に「日本の今後の先行きが不安だ……」と思っている人の資産が預貯金だけというのは、おかしな話です。もし日本が弱くなればなるほど、円安が進む可能性があり、海外の通貨から見ると日本円の資産は目減りしてしまうからです。

 もちろん、日本でも伸びている企業はたくさんありますし、海外でも今後経済発展が期待できるところはたくさんあります。世界中のに幅広く投資をしておくことで、円安への対抗策にもなりますし、経済成長の波に乗ることができるでしょう。

 何年、何十年もたってから「あのとき、資産運用をしておけばよかった……」と後悔することのないように、まずは少額からでも、投資信託の積み立てを体験してみてはいかがでしょうか。