2000年代に外資系の新しいブランドのホテルの参入が相次ぎ、「新々御三家」が出揃う。マンダリンオリエンタル東京(日本橋)、ザ・リッツ・カールトン東京(六本木)、ザ・ペニシュラ東京(銀座)を指す。多くの外資系ホテルチェーンが進出しているが、ヒルトンとハイアットが日本人にはなじみが深い。
ヒルトンは上級ブランドのコンラッド東京(汐留)を運営している。ハイアットはパークハイアットやグランドハイアット、アンダーズ、ハイアットリージェンシーなどいくつかのブランドのホテルがある。パークハイアットは300室以下のスモールラグジュアリー(最高級)ホテルで、新御三家のパークハイアット東京がこれに当たる。
ハイアットリージェンシーは一般的なシティホテルといった位置づけで、東京、大阪、京都、福岡など全国各地にある。私鉄大手では、プリンスホテルを経営する西武ホールディングスが2月、国内のホテルやスキー場など31施設をシンガポールの政府系ファンドのGICに約1500億円で売却すると発表した。
ホテルは不動産投資のなかでは収益性が高いが、景気の動向に左右されるため、業績の振れが大きい。コロナのようなパンデミックが起こると赤字に沈む宿命を負っている。コロナ禍、資金力の大きい海外の投資ファンドは“日本買い”の絶好のチャンスと捉えている。ホテルも掘り出し物があれば積極的に買う姿勢だ。
(文=Business Journal編集部)