コカ・コーラ、もとは頭痛薬だった!複数の偶然が重なり誕生、ロゴも偶然の産物

 ストラウスが偶然、帆布を持っていなければ、帆布がそのまま売れていれば、ズボンが品薄だと気づかなければ、リーバイスは生まれなかった。多くの偶然が重なり、リーバイスができたのだ。

チョコチップクッキー誕生の偶然

「チョコチップクッキー」も、偶然の産物だ。

 1938年、マサチューセッツにあるホテル「トールハウス・イン」の経営者ルース・ウェークフィールドは、オリジナルのバター・ドロップ・ドゥー・クッキーを試作していた。

コカ・コーラ、もとは頭痛薬だった!複数の偶然が重なり誕生、ロゴも偶然の産物の画像4
ルース・ウェークフィールド(1903~1977年/「Wikipedia」より)
コカ・コーラ、もとは頭痛薬だった!複数の偶然が重なり誕生、ロゴも偶然の産物の画像5
チョコチップクッキー(「VeryBestBaking」より)

 ある日、チョコレート地に挑戦した彼女は、下準備のためセミスィートの板チョコを小さく刻んだ。予定では、刻んだチョコを溶かして、生地に混ぜるはずだった。しかし、急いでいたため、溶かすのはやめて刻んだチョコレートを、そのまま生地に放り込んだ。焼いている間に溶けて、生地にうまく混ざってくれるだろうと考えたのだ。だが、そうはならなかった。

 チョコレートは生地に混ざらず、小さな塊のまま残った。しかし味見をしてみると、非常に美味しいことがわかった。この時、偶然「チョコチップクッキー」が誕生したのだ。

 ほかにも、ウォークマン、ポストイット、電子レンジなど、偶然の産物は枚挙にいとまがない。次回は、ウォークマンの偶然は何か。そして、偶然を活かすにはどうしたらよいかをお伝えしよう。

(文=野田宜成/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント)

参照:『仕事は楽しいかね?』(デイル・ドーテン/きこ書房)

野田宜成(のだ よしなり)/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント

ビジネスに役立つ情報がたった2時間で手に入る勉強会ビジネスサークルを主催。「事業を永続させるには、社長が我社の守るべきもの、変えていくべきものを明確にし、効果的な仕組みをつくることが重要」と主唱する継続経営コンサルタント。神奈川大学卒業後、日産車体に入社。エンジニアとしてプロジェクトの第一線で継続した品質向上、生産効率の改善に従事。その後、船井総合研究所に転身。

不易流行を元とした、永く続く企業づくりの指導に邁進する。独立後も継続する経営をテーマに500社以上の企業を指導。短期的な視点だけの数字にとらわれず常に売上を向上し、事業を継続させる仕組みを構築させる。これらの経験を活かし、2005年から2006年、沖縄大学大学院非常勤講師。2011年から2014年、浜松大学経営学部外部講師を務める。

著書『こいつできる!と思われる いまどきの段取り』『~見えないものがみえてくる~数値力の磨き方』(日本実業出版社)など。