コカ・コーラもリーバイスも成功は偶然の賜物…「成功法則」を信じると失敗する

 ところがイタリア人たちはこの犯人を、絵画を本国に返そうとした“愛国者”として称賛した。フランス国民は強い衝撃を受け、そしてこの事件を世界中の新聞が取り上げたことで、「モナ・リザ」は世界的名声を得た最初の美術品となった。その時以来、西洋文化自体をも代表する作品になったのである。偶然に起きた盗難事件が、「モナ・リザ」を有名にしたのだ。

 次回は、「偶然を活かし、事業を飛躍させた企業の事例」を紹介しよう。

(文=野田宜成/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント)

参照:『成功する人は偶然を味方にする 運と成功の経済学』(ロバート・H・フランク著、日本経済新聞出版)

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ビジネスに役立つ情報がたった2時間で手に入る勉強会ビジネスサークルを主催。「事業を永続させるには、社長が我社の守るべきもの、変えていくべきものを明確にし、効果的な仕組みをつくることが重要」と主唱する継続経営コンサルタント。神奈川大学卒業後、日産車体に入社。エンジニアとしてプロジェクトの第一線で継続した品質向上、生産効率の改善に従事。その後、船井総合研究所に転身。

不易流行を元とした、永く続く企業づくりの指導に邁進する。独立後も継続する経営をテーマに500社以上の企業を指導。短期的な視点だけの数字にとらわれず常に売上を向上し、事業を継続させる仕組みを構築させる。これらの経験を活かし、2005年から2006年、沖縄大学大学院非常勤講師。2011年から2014年、浜松大学経営学部外部講師を務める。

著書『こいつできる!と思われる いまどきの段取り』『~見えないものがみえてくる~数値力の磨き方』(日本実業出版社)など。