ヒッキーは企業が独自のバーチャル空間を構築するシステム「Vket Cloud」を提供する。スマートフォンなどで高い品質の映像や動作を実現できるのが特徴で、企業サイトやデータ分析ツールと連携できる。ドコモはVRや拡張現実(AR)といったXRビジネスに注力しており、ヒッキーのVRコンテンツ制作力や没入感を再現する技術をXR事業で活用する。
SNS(交流サイト)のグリーもメタバース事業に参入し、今後2~3年のうちに100億円規模の投資を行う。子会社のREALITY(リアリティー、東京・港区)が運営するバーチャルライブ配信アプリ上で、アバター(分身)の姿で交流し、ライブ配信やゲームを楽しむことができる。
2030年代ごろまでには、今SNSを使っている人の多くがメタバース上でアバターを持つ時代になると、先行企業の担当者は予測している。劇的な変化に備え、SNSからメタバースに軸足を移す考えだ。
米調査会社エマージェンリサーチは20年に約5兆円だった世界のメタバースの市場規模は2028年には約94兆円まで拡大すると予想している。だから、メタバース市場の争奪戦が過熱する。メタバースの主役になるのはメタなのか、それともメタ以外のどこかか。
(文=編集部)