“ワイン会でのクラスター発生”とは何か。昨年12月16日、NHKや毎日新聞などがスクープしたニュースで、茨城県が11月下旬にクラスター認定したつくば市内の会食に、医師が10人程度参加していたことがわかったというものだ。このクラスターの影響で、県内7病院が一時休診などの対応を取ることになったのだという。
県の発表によると、会食は11月中旬に開かれ、37人が参加。つくば、土浦、石岡、取手、牛久、美浦の6市村に住む30~60代の男女17人の感染が確認されたという。さらに感染者の職業を「会社員」「自営業」などと公表。このうち2人を「医療従事者」としていたのだが、会食の詳細を明らかにしていなかった。
しかし、NHK NEWS WEBの記事『新型コロナ17人集団感染は医師開催のホームパーティーで 茨城』でこの会食が「県内にある診療所の院長を務める医師が自宅で開いたホームパーティーだった」ことが明らかになった。会食は「ワイン会」と称されていたのだという。
前出のイベント運営会社幹部は語る。
「この件をもって、茨城県内のすべての医師が”けしからん”ということではありません。ただ、木を見て森を見る人が多いことを忘れないでいただきたいですね。そもそも医師会は『危ないものはとにかく中止』という姿勢ではなく、どうすれば開催できるのかを助言したり、アドバイスしたりするというようなスタンスは取れなかったのでしょうか。
医師会の件だけではなく、移転に関しては千葉、茨城両自治体の対応の差もあったのではないかと思います。渋谷さんが言及している通り公園の構造もあると思いますが、いろいろな意味で、千葉が勝ったということでしょう。ロッキンの経済効果の恩恵を受けていた茨城県内の飲食、宿泊業者はみんな今回の移転に頭を抱えていると思いますよ」
明暗は茨城と千葉、両地方紙が6日に公開したニュースでもくっきり分かれた。茨城新聞クロスアイは記事『ロックフェス千葉移転 「戻ってきて」「残念」 市民やファン落胆』で困惑する地元の模様を伝え、千葉日報オンラインは記事『サマソニ、CDJ…千葉が「フェス大国」に 県内音楽ファン歓喜 ロッキン移転で』で喜びに沸く千葉の姿を報じた。
オミクロン株の感染拡大など、今なお不安要素は尽きないが果たして、今年のロッキンはどうなるのか。公式サイトによると、今年は8月第1週、第2週の開催を予定しているが、詳細は後日発表するという。
(文=編集部)