2022年7月期の連結決算の売上高は前期比31%増の377億円、営業利益は13%増の26億円、純利益は24%増の17億円と増収増益を予想している。10月29日、上場来高値の8890円を一時、つけた。上場初日の終値7000円と比較すると27%上昇したことになる。
「経済活動の再開やリモート勤務の進展などでIT(情報技術)関連や経営企画などで新たな人材のニーズが高まる可能性がある。今期、来期と収益拡大が続くとみられる」と新興企業をウォッチするアナリストは強気の見方をする。
南氏は転職の会社からの脱皮を目指す。M&Aや物流、セキュリティといった幅広い分野のプラットフォームやクラウド事業を手掛ける。南氏の発想の根底には、父親が勤めていたヤマハ発動機の存在があるのかもしれない。日本楽器製造(現ヤマハ)の一部門から独立して、二輪車メーカーとして発展した。その一方でボートや無人ヘリコプター、産業用ロボットと事業領域を広げている。
南氏は「もともとピアノを作っていた会社が今ではロボットを作っている。父親から話を聞いて、わくわくした」とインタビューで答えている。ビズリーチに次ぐ第二の柱となる事業を育てることができるのか。それが中長期の成長のカギを握る。
(文=編集部)