かまいたち、ギャラ抑えて売りまくれ!吉本興業の“必勝パターン”発動中で試される真価

ギャラを下げて売りまくる…吉本興業の“必勝パターン”が現在発動中

 では、かまいたちの今後はこのまま安泰なのだろうか? ある民放テレビ局プロデューサーはこう語る。

「もともとは2009年に、『めちゃイケ』や『はねトび』の流れをくむバラエティ番組『ふくらむスクラム?』に抜擢され、一度目の東京進出を果たしていた2人。結果的にこの番組は1年で終了してしまいましたが、あの千鳥よりも先にフジテレビの王道バラエティに起用されたわけで、その実力は折り紙つき。今はローカルのレギュラーも多くこなしているため、今後は全国区のゴールデンで結果を出しつつローカル仕事を整理していけば、よりお茶の間の顔になっていけると思います。

 あと、かまいたちをメインとした新番組の企画書が今や各局で量産されている状況なのですが、実はその理由として、彼らのギャラの安さがあります。これは吉本がよくやる戦略なのですが、売れっ子であるかまいたちのギャラを抑え、とにかく出演本数を稼ごうとしているんです。つまり、かまいたちは大セール中なので、番組サイドも予算的に起用しやすい。また、吉本側も『スケジュールさえあえばなんでもやる』というスタンスなので、結果的にかまいたちのお試し特番やゲスト出演がここまで増えたというわけなんです。

 こうして現在、不眠不休状態でテレビに出まくってるかまいたちですが、あと1年で芸人としてどこまで飛躍できるかが勝負。うまく大ブレイクを果たせれば、レギュラー番組も整理され、芸人としてのランクも上がり、ギャラの水準も一流芸人のレベルにまで上がることでしょう。ダウンタウンやナインティナイン、そして千鳥も同じやり方で売ってきたので、“吉本の必勝パターン”が動きだしているという意味では、彼らの今後は安泰といってもいいでしょうね」

 売れっ子芸人の仲間入りを果たしたからこそ、現在、さらなる試練を与えられているともいえるかまいたち。このまま大躍進を遂げられるのか、刮目して待ちたい。

(文=藤原三星)

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●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara