なお、今年のG1レース、桜花賞(4月11日開催)は売り上げが3割ほど伸びたそうです。ただ、これは「ウマ娘」効果というより、コロナ禍でネット投票の割合が伸びた公営ギャンブル自体が活況だから、とも言えますが。
――実在の刀剣を美青年、美少年にしたゲーム「刀剣乱舞」人気で、刀剣を見に美術館などを訪れる「刀剣女子」が話題となりましたが、「ウマ娘」もそのようにリアルへの影響がみられるかもしれませんね。しかも、刀剣は期間限定の展示のものも多いですが、競馬は全国各地でレースが行われていますしね。
日影 「ウマ娘」の大ヒットを受けて、今後はもしかしたらJRAとコラボして「ウマ娘杯」などが開催されるかもしれませんね。今回のヒットは、群雄割拠のアプリゲームにおいて本当に久々の快挙でした。運営するのはサイバーエージェントグループのサイゲームスですが、「ウマ娘」効果でサイバーエージェントの株価も上がっています。
――同社には14年リリースの有名ゲームタイトル「グランブルーファンタジー」がありますが、強力な2本目の柱が出てきましたね。若年層など「歴史の長いゲームに今から入るのがキツい」人にも響くかもしれませんね。
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後編では引き続き日影氏に、絶好調の「ウマ娘」とは一転、21年1、2月にかけて世間を大きく賑わせながら、どうも今はパッとしないように見える「Clubhouse(クラブハウス)」の現状についてうかがう。
(構成=石徹白未亜/ライター)