スナックバーは“ナチュラルフード”がテーマになっているそうで、ナッツ類や野菜・フルーツのチップ、グミなどが17種類も用意されていた。何も入っていない空の容器もあったので、日や時間によってはもっと種類が多いと思われる。
おやつ・おつまみコーナーは6つのケースがあり、なかにはそれぞれわさび豆や干物などが入れられている。偶然中身の詰め替えの現場に居合わせたが、前に入っていた商品とはまったく違う商品が入れられていたため、日時によってラインナップが大きく様変わりしているかもしれない。
そして、アルコールコーナーには缶ビール、缶チューハイにホッピーの瓶、チーズ、ソフトドリンクなどが入れられた冷蔵庫と、「STELLA ARTOIS(ステラ アルトワ)」と「Hoegaarden(ヒューガルデン)」の2種の生ベルギービール、角ハイボールのサーバーが設置されている。
このほかに珈琲や紅茶、ワイン、スープ、パン、さらにはソフトクリームも置かれていて、まさに選り取り見取りといったところだ。
せっかくだからとスナックバーとおやつ・おつまみコーナーからは全種類を手に取り、チーズも摘まんでからサーバーの生ビールと角ハイボールを注いで着席。
STELLA ARTOISはゴクゴクと飲める後味スッキリなビール、Hoegaardenは優しい口当たりながら麦の風味が感じられる深い味わいのビールと対照的。角ハイボールは、濃すぎず薄すぎずの絶妙なバランスで飲みやすい。
スナックバーのスナックはどれも高いクオリティでまとまっており、これはイマイチと思うようなものが一切なく好印象。甘味から辛味、塩味などさまざまな味の種類があるというだけでなく、甘いスナックでいえば素材を活かしたほんのりとした甘さからチョコによる強めの甘さまで揃えており、そのふり幅が大きいことも特徴的である。
一方で、おやつ・おつまみ6品とチーズはそれぞれスナックバーのスナックにはない味が楽しめるようになっており、非常に考えて商品が選ばれていることが伺える。
今回食したスナックのなかでも特にオススメなのはかぼちゃのチップ。控えめな甘さはそれ単体で楽しめるだけでなく、今回のようにスナックや酒を食べ飲み比べるというシチュエーションだと口の中をリセットする役割も果たしてくれるので、何種類も同時にスナックを味わう場面のお供にしてほしい。
最初に取ってきたスナックと酒を平らげたところで今回はタイムアップ。そもそもガツガツと食べ放題を満喫するような場でないこともあり、スナック用の容器が小さめでスナックを取るのに時間がかかってしまったことが原因だろう。
スナックバーの説明文に各スナックの味についてもいろいろと書かれているので、これを参考にして自分の好みに合うものの目星をつけて選んでいくのが正解なのかもしれない。
使用した容器の後片づけをして退席。時間の都合上、珈琲や紅茶まで味わえなかったという悔いが残ったこともあるが、本に囲まれた落ち着いた雰囲気のなかでのびのびと時間を過ごせるというのは十二分に魅力的で、自然と「また来たい」と思わせるような場所だった。
渋谷のSHARE LOUNGEは施設自体の雰囲気もあって、ガツガツと酒やスナックを楽しむのには向いていないが、親しい友人と軽く酒を楽しむ場や、ひとりでゆったりとした時間を過ごす場としてはちょうどいいだろう。特に澄み切った天気のなか、都会の喧騒から離れて酒の入ったカップを傾けるのは格別なので、ぜひ一度試してみてほしい。
(取材・文=大河原靖/A4studio)