新型コロナウイルスの影響で巣ごもり需要が強まっている現在、ゲームに時間を使う人が増えている。これまでゲームはプレイするものが一般的だったが、最近ではスマホ1つで配信可能な環境が整っていることもあって、ゲーム配信をする人も増えている。
ゲーム配信はもはや1つの動画配信ジャンルとして確立されており、神プレイから下手っぴなプレイを見てコメントで盛り上がるなど、観戦勢も多数いる。ここでは、プレイしても、配信を見ても面白いゲームを3つ紹介したい。
「Among Us」は、2018年にスマホ(iOS、Android)向けに配信が開始されたゲーム。大手企業が開発したゲームではなく、数名の開発者のみでつくったいわゆるインディーゲームといわれるものだ。現在は「Nintendo Switch」版も登場している。
ゲーム内容は、いわゆる人狼タイプのゲームで配信に向いている。宇宙船内を舞台に、クルーメイト(Crewmate)のなかに潜んでいるインポスター(Impostor)を探し出す、あるいはインポスターをやっつけるという基本ルール。
それぞれの役割に応じて目的を達成することになるのだが、この騙し合いが本作のキモ。しばらく、日本語に対応していたのはSwitch版のみだったのだが、3月のアップデートでスマホ版も日本語化された。これによって、より騙し合いの面白さが増した。
配信開始が2年以上前のタイトルなので、スマホでプレイするにしても最新機種が必要というわけでもない。また、1プレイの時間もだいたい10分ぐらいで終了するので、見ている側もテンポよく飽きずに視聴できるのもウケている要素なのだろう。
2021年2月に配信が開始されたばかりのPC用ゲーム「Valheim」も配信がかなり盛り上がっている。オープンワールド型RPGの本作は、配信開始わずかひと月で500万本という驚異のロケットスタートを記録している。
Valheimはサバイバル生活を楽しむタイプのゲーム。最初は何も持たない状態でワールドに放り込まれるが、キャラ成長の要になるのはクラフト(作成)要素だ。その数は膨大といってよく、基本はクラフトすることで強化していくことになる。
初期の武器として活躍する「石の斧」も、そのまま落ちていることはなく、木の枝+石でクラフトするといった具合だ。もちろん、サバイバルゲームでもあるので、食料の確保も重要な要素。空腹で命を落とすことはない設計だが、自動回復はないので生き延びるには水や食料は必須だ。この食料にもクラフト要素が合わさっており、最大3種類の食料を組み合わせることが可能。
そのほかにも、家の建設やあきれるほど広いフィールドなど、プレイしがいもあるし、見ていても飽きがこない。ゲームバランスも3~5人での協力プレイがちょうどいいように設定されており、このあたりも配信向きといえる
新しいゲームではあるものの、グラフィックはかなり控えめでちょっと前のソニー「PlayStation(PS)」のゲームぐらい。その分、最新のゲーミングPCを用意しないとプレイできないわけではないので、幅広い層に受け入れられている。
2021年に配信が予定されているバンダイナムコの新作ゲームがこの「Survival Quiz CITY」。タイトルどおり、多人数でクイズに挑戦し、勝ち組の「正解者」と負け組の「不正解者」に分かれてチーム戦を行い、ラウンドを勝ち抜きつつ最後まで生き残って優勝者になることを目指す。
グラフィックは「Fall Guys」のような愛嬌のあるキャラがわんさか登場するイメージで親しみやすい。クイズの回答によって、正解者と不正解者に分けられるのは一般的だが、不正解者となってもそこでゲームオーバーではない。
不正解者は、地獄のアクションステージの先にあるゴールへ制限時間内にたどり着ければ、次ステージに進める設計。一方の正解者は、不正解者を脱落させるべく、さまざまな武器を使って不正解者のクリアを阻止するという仕掛けが用意されている。
2種類のゲームルールが用意されており、最後に生き残った1人が優勝する「サバイバルルール」と、最終ラウンド終了時に最もコインを持っていたプレイヤーが優勝となる「賞金稼ぎルール」がある。
どちらもワイガヤ系で盛り上がりそうなタイトルだ。
(文=辻英之)