そしてコロナ禍のストレス解消のためには、ストレスで交感神経が強く働きすぎると免疫力が低下するので、「入浴でリラックスして副交感神経の働きを強めることが大切」で、「40℃以下のぬるめの湯に浸かり目を閉じて腹式呼吸で鼻から3秒息を吸い、すぼめた口から5秒かけて息を吐きだす“マインドフロネス”瞑想」がおススメだという。
さて、ここまでだと入浴方法の紹介に終わってしまうので、筆者の専門領域である住宅について話題を広げ、イマドキのバスルーム事情について触れておきたい。
今のバスルームは、浴室全体が一体となって造られている、システムバスが一般的だ。最新のものは、「浴槽」「床」「排水口」の性能がとても高くなっている。水はけのよい床で汚れにくくなっているし、排水口のゴミも捨てやすい形状で、ヌメリが付きづらいなど、面倒だった浴室掃除を格段にラクにしてくれる。また、魔法瓶のような構造の保温性の高い浴槽なら、ふたをすれば4時間たっても2.5℃までしか下がらないほど。いつでも暖かいお湯に浸かることができる。
また、「浴室暖房乾燥機」を付けて、あらかじめ浴室を暖めたり入浴後の湿気を乾燥させたりといった、便利な使い方ができるようにもなっている。さらに、「ミストサウナ機能」(細かい霧状の温かいミストを発生させ浴室内に噴霧するもの)をプラスすれば、入浴後も体の温まりが持続したり、肌の潤いがアップしたりといったことも期待できる。
バスルームの近年の進化は、実に目覚ましいものがある。最新のバスルームの機能をうまく活用すれば、免疫力アップやストレス解消にも効果があるだろう。
(文=山本久美子/住宅ジャーナリスト)