マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の3社が経営統合してUSMHが発足したのは2015年3月。傘下の3社による共同仕入れや販促策を実施。2月には同じイオン傘下のドラッグストア、ウエルシアホールディングスと医薬品と家庭用消耗品などの共同調達で合意するなど、店舗の稼ぐ力の強化に取り組んでいる。
ライフは三菱商事が19.76%の株式を保有する筆頭株主(20年2月末時点)。USMHの筆頭株主(51.00%を保有)はイオンマーケットインベストメント。イオンマーケットインベストメントはイオンと丸紅が出資している。ライフとUSMHは三菱商事、丸紅の代理戦争の側面がある。
10月に株価が年初来高値を更新した食品スーパーがある。独立系のOlympic(オリンピック)グループの株価は10月7日、一時、前日比269円(25.9%)高の1308円と年初来高値を更新した。年初来安値394円(3月13日)の3.3倍だ。「未定」としていた2021年2月期の連結決算の業績を公表した。営業収益は前期比8.5%増の1090億円、営業利益は6.8倍の46億円、純利益は8.9倍の30億円とした。大幅な増益を好感した買いが集まった。
愛知県西部が地盤のアオキスーパー(JQ上場)は10月6日、年初来高値の3130円を付けた。年初来安値の2055円(3月10日)より52%上昇した。2021年2月期の単独決算は営業収益が前期比3.0%増の1065億円、営業利益は77.3%増の26億円、純利益は2.5倍の17億円の見込み。増収増益を確認したことから買われた。
食品スーパー各社の巣ごもり需要の追い風は早晩、やむ。アオキスーパーでも下半期の業績予想は厳しい見方をしている。
(文=編集部)