日本MSは、これまで3万2980円で売る予定だった「Xbox」のダウンロード専用機の国内価格を税抜き2万9980円に引き下げると発表した。公表済みの価格を発売前に値引きするのは異例中の異例だ。「PS5」を意識した空中戦が始まった。
こうしたなか、携帯ゲーム機は姿を消す。任天堂は9月、「ニンテンドー3DS」の生産を停止した。シリーズ累計販売台数は8000万台。低迷期の任天堂を下支えしたが携帯型と据え置き型が融合したスイッチの登場で、お役御免となった。SIEも携帯ゲーム機の出荷を終えた。代わって存在感を増すのがスマートフォン(スマホ)だ。高速大容量の5Gによって、スマホでも本格的なゲームが楽しめるようになる。
日本の携帯大手3社はそれぞれ、ゲームソフトをクラウド上で管理することで、多数のゲームをダウンロードせずに楽しめるクラウドゲームサービスを展開。クラウドゲームには米グーグルなど大手ITも参入している。ハード(機器)からクラウドビジネスにどう移行し、どういうスキームを構築するかで次の勝者が決まる。クラウドゲーム時代の過渡期に登場する「PS5」の成否が、ゲームの未来に、大きくかかわってきそうだ。
(文=編集部)