年明けということで、気持ちも新たに仕事に励む……ことができればいいのだが、どうにも仕事をする気が起きなかったり、職場に行くのが嫌だったりする人もいるかもしれない。
仕事をする気分をそぐものは色々あるが、おうおうにしてそれは人間関係だったりする。
「あの上司と顔を合わせたくない」
「あいつだけは苦手だけど、一緒に仕事をしないといけない」
こんな相手が、誰にでも一人や二人はいるだろう。
そう、会社には「やっかいな人間」がいるのである。
こうした「苦手な人」「嫌いな人」「扱いにくい人」とストレスなく接することができれば、仕事の充実度は格段に上がるはず。
『「職場のやっかいな人間関係」に負けない法: 「あの人」の言葉のクセに解決の糸口がある』(飯塚健二著、三笠書房刊)によると、そのために覚えておきたいのは、人それぞれに「認識のタイプ」があり、物事を解釈する際に、クセのような形でそのタイプが表れるという点だ。
どのタイプがいい・悪いという話ではなく、「この人は物事をこう認識する傾向がある」とわかったうえで接することで、人間関係がうまくいきやすいということだ。もちろん自分の認識のタイプもわかっておくべきだろう。
では、職場にいる様々な「やっかいな人」とどう接していけばいいのか。
たとえば、何かあるとすぐに感情的に怒鳴ったりする人や、角が立つ言い方をする人とはどう接していけばいいのだろうか。
本書によると「感情的な言い方をする人」の認識のタイプは「非言語重視型」といって、相手の話の内容や言葉よりも、相手の表情や気持ちに焦点をあててコミュニケーションをとる傾向がある。相手の気持ちを察することができる一方で、自分もカッとなりやすい。
こういう相手が感情的になっている時は、そういう人だと割り切って、まともに相手にしないこと。このタイプは言いたいことを言えずにため込んでしまうケースが多いため、「何か話したいことがありそうだけど?」と冷静に相手を気づかいながら意見を聞くといいという。
反対に「角が立つ言い方が多い人」は「内容重視型」で、話の内容に強く関心が向くため、場の雰囲気や相手の感情にあまり意識がいかない。それゆえに相手がムッとするようなストレートな物言いになってしまうケースが多い。
ただ、これも「そういう人だから」と割り切って、言葉をあまり真に受けすぎないのがポイントだ。また、感情的になる相手ではないため、気分を害さないかと気にせずにこちらも思ったことを言っても大丈夫。客観的に、論理的に話をすればコミュニケーションはスムーズにいく。
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「指示が雑すぎる上司」
「ルールに従わない同僚」
「自分のやり方に固執してアドバイスを聞かない部下」など。
職場には多種多様な「やっかいな人」が存在する。本書では、そうした人々とストレスなく人間関係を築くための方法を、近年人の認識スタイルを測定するツールとして注目を集めている「iWAM(アイワム)」を活用して解説していく。
仕事を快適に、そして実りあるものにするために、本書から学べるものは多いはず。2020年のはじまりに、まずは職場での人間関係に注目してみてはいかがだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。