1月19日に放送された、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第1話。放送延期などのトラブルを乗り越えての封切りとなったが、19.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と高い平均視聴率を記録して注目を浴びている。
同作は“本能寺の変”で有名な明智光秀を描く大河ドラマ。歴史上の人物のなかでも高い知名度を誇る光秀だが、意外と謎が多く彼の半生はほとんど知られていない。『麒麟がくる』でスポットが当てられるのは、“主君殺しの悪人”というだけではない新たな人物像。光秀役には長谷川博己が抜擢され、戦乱の世の中を駆け抜けていく。
そんな『麒麟がくる』の第1話が放送されたわけだが、前作『いだてん』の第1話平均視聴率・15.5%を上回る好スタート。視聴者の声を見てみると、ストーリーだけでなくドラマキャスト陣への反響も大きいようだ。
ドラマには主演の長谷川だけでなく、多くの個性派キャストが登場。たとえば青年期の光秀が仕える主君・斎藤道三役には、本木雅弘が起用されている。“下剋上の代名詞”として知られる人物を演じた本木には、「立ち姿が本物の武士っぽい!」「斎藤道三が現代に蘇ったよう」と絶賛する声が多い。また長谷川も番組公式サイトのインタビューで、「本木雅弘さんが演じている道三は声も立ち居振る舞いも、まさに道三そのもの」と語っている。
また、三好長慶の家臣・松永久秀を演じた吉田鋼太郎にも視線が注がれている。笑顔の中にもどこか“すごみ”が感じられる芝居に、ネット上などでは「最近はコミカルな役が多かったけど、少し悪人っぽい吉田鋼太郎も大好き」「表情に迫力がある」といった声が上がっている。
内容的にも好感触な『麒麟がくる』だが、放送開始までの道のりは順調ではなかった。昨年11月には出演が決まっていた沢尻エリカが違法薬物所持で逮捕され、ドラマを降板するというトラブルが起きた。その結果、沢尻が出演していたカットは撮り直しとなり、第1話の放送は延期を余儀なくされた。また沢尻の代役には急遽、川口春奈が指名されている。
そのため、川口の演技にも人々の関心が集まった。当初は突然の代役による“準備不足”が懸念されていたが、彼女が演じた斎藤道三の娘・帰蝶には「凛とした雰囲気がすごくハマってる」「これは素晴らしい配役」「最初から川口春奈でよかったのでは?」と、称賛の声が相次いでいる。
さまざまな困難を乗り越えてスタートした『麒麟がくる』は、上々の出だしを飾った。今後も光秀を中心とした英傑たちの群像劇に注目したい。
(文=編集部)