飲食店も昔よりも価格が下がっており、旅行者にはありがたいのですが、価格が下がるということはそれだけ儲かりにくくなっているということです。そんな先進国ははっきり言って日本だけです。
そして夫は「道行く人の服装や表情もなんとなく暗いね」と言っていました。
さらに、夫はイギリスの国立大学の研究者で、専門は経営学なのですが、世界各国のデータを見ていて毎回驚かされるのが日本人の「給料の安さ」だといいます。あまりにも給料が安いので、これは本当に先進国のデータなのかと信用ができないらしいのです。
もちろん彼は日本のデータ収集や統計の正確性はよくわかっているので、嘘のデータではないということは知っています。途上国や独裁国が出しているデータとはまったく違うのです。しかし、だからこその驚きなのです。
そして、私も実際に日本の上場企業や大学で働く人々の給料の金額を聞くことがありますが、「まるでギリシャじゃないか」と驚いてしまうほどの低賃金です。
加えて、夫が驚いているのは、イギリスの基準であれば5つ星ホテル並みのサービスを提供してくれる駅の駅員さんやファストフード店の店員さんがどれだけ安い賃金で働いているのかということです。
夫は大河ドラマや時代劇を延々と見て、毎日日本の歌謡曲を聞いています。そんな日本通の夫すら、いまだに日本人の給料の安さに衝撃を受けているのです。日本のことをあまり知らない経済学者や一般の人だとどれだけ驚くかは想像できると思います。
日本人は海外の人から見ると、信じられないほど低賃金で働いているのです。