2月前期の作品別CM好感度調査では、木村拓哉と芦田愛菜が本人役で出演するリクルート『タウンワーク』のCMがナンバーワンとなった。ふたりが映画の撮影現場で語らうCMシリーズの第9弾で、「友達がバ先の先輩に告ろうとして」と話す芦田に木村が「バサキ?」と聞き返す場面から始まる。
木村は「バイト先も略すの?最近」と驚くも、黙り込む芦田を見て「今、自分はキムタクなのにって顔したよね」とツッコミを入れ「ちょっと思いました!」と返す芦田に苦笑するというもの。ふたりのコミカルなやり取りが引き続き好評で、タウンワークのCMとして通算7度目の首位に輝いた。
オープンハウスは木村が“地底人”を演じる新CMシリーズを放送し、第1弾CMが16位に入った。「便利地、好立地。OPEN HOUSE」と書かれた立て看板の下の地面から、毛で覆われた“モグラスーツ”を着た木村が姿を現し「やはり地上は存在していたんだ!」などと声を上げる。「あなた、地底人ですよね?」と彼を目撃した女子高校生(林芽亜里)に木村は「そういうあなたは地上人ですか?」と興味を示し、「良い土地ですね、ここ」とようやくたどり着いた地上で幸福を実感するストーリーだ。
「じゅうぶん、幸福って?」をコピーに、好奇心旺盛で冒険好きの地底人と女子高校生の交流を描くシリーズで、「地球に地上と地底があるように、幸福にも上とか下とかってあるんでしょうか」といった木村の語りで展開するCMもオンエア。2篇とも女性を中心に多くの支持を集めた。
木村が出演したこれらのCMは注目度の高いキャスティングはもちろん、木村と個性的な共演者との息の合った掛け合い、親しみやすいストーリーを通して、それぞれのブランドが持つ世界観や商品の魅力を視聴者に強く印象づけたようだ。
ランキング上位を見ると日本マクドナルドのCMが好調で、「家族といっしょに。」というコピーで展開するシリーズの新CMが2位となった。『ネバーエンディング・ストーリー』のアレンジ曲をBGMに、旅行当日の早朝はマクドナルドを訪れることが定番となっている家族の物語で、母親役の優香が店内で旅行前のにぎやかな学生グループを目にする場面からスタートする。
夫の運転する車内で、優香がテイクアウトした『朝マック』を幼いふたりの息子と楽しげに食べながら「こんなふうにみんなで行けるのって、あと何回くらいなんだろう」「いつの間にか、友達と行くほうが多くなるんだよな」と子育て中の今という時間の大切さを実感する。続けて、美しい朝焼けの中を走る車の映像に「朝マックは、旅の前のにおいがする。」のテロップを重ねて締めくくった。
モニターからは「自分と重なって心がジーンとした」「母心!! わかるなー」といった感想が寄せられるなど共感性の高いストーリーが奏功し、40代の女性を中心に好評価を獲得した。
続く3位には期間限定商品『アジアンバーガーズ』が入った。Tシャツにジーンズ姿の西野七瀬と飯豊まりえが「♪北京 坦々 油淋チキンで」とPUFFYのデビュー曲『アジアの純真』の替え歌“アジアのジューシー”を披露して3種のラインナップを紹介する内容で、20、30代のポイントを伸ばした。
このほか同社のCMでは、伊藤沙莉の自宅に招かれた“夜マック店長”役の妻夫木聡がフランケンシュタインなどに扮した塙宣之、LiLiCoと遭遇する『ポテナゲ』のCMや、刑事役の岡田准一と竜星涼が張り込み中に『スパイシーチキンマックナゲット』を味わうCM、高校生役の上國料萌衣と宮世琉弥の“甘い”恋物語を描いた『マックフルーリー』もトップ30入りした。