「趣味は何ですか?」難問への答え方3パターン

話し方で損する人と得する人の違いとは何でしょうか(写真:asaya/PIXTA)
同じ目的の言葉を伝えるにしても、言い方を変えるだけで相手に与える印象は180度変わります。人づきあいがこじれてしまう、関係がぎくしゃくしてしまう話し方は、「損する話し方」をしているということです。話し方ひとつで、人間関係は良くも悪くもなるのです。
話し方で損する人 得する人』では、シチュエーション別に「損する話し方」と「得する話し方」を紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。
実際にその話し方が相手にどれだけ「好印象」を与える(得)か、「悪印象」を与える(損)か、について、アンケート調査を実施し、「悪印象度と好印象度」として、結果も掲載しています。
 

ほめられた時なんと返している?

●得する人=ほめられたことをきっかけに会話を広げる→好印象度80%
●損する人=ほめられて「そんなことないですよ」と否定する→悪印象度65%

「そのシャツ、かわいいですね」「いえいえ、そんな……」

「ほんと、お若いですね」「いや、そんなことありませんよ……」

ほめられたときに素直に認めると、「偉そうと思われるのでは?」と心配になる人も多いようです。

とはいえ、相手がせっかくほめてくれているのに「いやいや」「そんなことないです」と否定し続けるのは、かえって失礼になる場合もあるでしょう。

そもそも相手は「本気でほめたい」と思ってほめているとは限りません。むしろ、会話のきっかけであったり、潤滑油であったりする場合も少なくないのです。それなのに、ほめられたことを真に受けて「とんでもないです!」などといちいち謙遜していては、「別にそこまでほめたつもりはないけど……」とかえってめんどくさがられるかもしれません。

では、どういうリアクションが「得」なのでしょうか? 例えば、ほめられたら「話を広げる」というのはどうでしょうか?

例えば「その服、すてきですね」と言われたら「同じのを3枚持ってるんですよ」「これ、セールで買ったんです」「○○っていうブランドなんです」とリアクションしてみましょう。

すると、「へえ、どちらのお店で買われたんですか?」「あ、もうセールの季節ですね」などと会話が始まるでしょう。

「趣味は何ですか? 」という難問への正しい答え方

「ほめられる」のと同じように、反応に困るのが「趣味は何ですか?」という質問ではないでしょうか?

これも、会話のきっかけに過ぎません。かならずしも本当の趣味を答える必要はないのです。「映画は観るけど、趣味とまでは言えない。どうしようかな?」などと余計なことは考えなくていいのです。

「趣味は何ですか?」への答え方のコツとして、3パターンほど紹介しましょう。

1つ目は過去の話をすることです。「よくバレーボールをやってました」「高校のときはよく本を読んでました」といった具合です。

2つ目は未来の話をすることです。「今年はサーフィンに挑戦しようかと」「登山に興味があるんです」といった具合です。

3つ目は最近の話をすることです。「先週、テニスをしました」「昨日、釣りに行ってきました」といった具合です。

どれも、そのまま「趣味」ではないのですが、「なんでちゃんと趣味を答えてくれないんだろう」と思う人はいないでしょう。

「バレーボールやられてたんですね。最近はやられてないんですか?」

「釣りに行かれたんですね。どちらですか?」

などと会話が続いていくはずです。

「ほめ」も「趣味」もコミュニケーションの潤滑油、会話のきっかけに過ぎない。そのことを覚えておきましょう。そうすれば、「ほめられた、どう返そう……」「趣味なんてない。どうしよう……」などと困ることはなくなるはずです。