足腰が痛む「新・国民病」簡単にラクにするコツ

左肩のうしろ側の筋肉をゆるめるために、右足でかかと落としを行います。その結果、左肩をうしろに引っ張っている、縮んで硬くなった筋肉がゆるむのです。

そして、上半身のねじれを改善し、次に行う「お尻たたき」で骨盤のねじれを改善します。2つのストレッチで、腰椎のねじれを改善させるのが目的です。

肩のうしろ側の硬さを解消したあとに行うのが「お尻たたき」です。
その効能は、骨盤のねじれを改善することで、同時に腰椎のねじれもとることにあります。

実際に「お尻たたき」の手順とあわせて、紹介していきましょう。

(1)右ねじれの人は、右を下にして横向きに寝ます。
(2)右足は軽く曲げて、その上に左足を乗せますが、左足はひざを曲げ、つま先は右足のひざの裏に沿わせます。
(3)お尻の肉付きのいいところを手でたたきます。その際、平手をつくり斜め下方に向かって、パンッパンッと少し音が出るくらいの強さで20回たたきます。
(4)これが終わったら、今度は左を下に横向きに寝て、同じようにお尻たたきを20回します。

左ねじれの人は、最初に左を下にして行います。

(画像:『タイプ別診断で寝ながら治す脊柱管狭窄症』より)

お尻たたきは、順番が大事

右ねじれの人は、左ひざが前に出ています。これは左の骨盤が前に出ているためです。左ねじれの人は逆に、右ひざが前に出ています。

それなのに、最初に悪いほうを下にして(右ねじれの人であれば左の骨盤を前に出す姿勢をあえてとって)、次に反対側、本当にねじれを解消したい側のお尻たたきをしています。

順番は、悪いほうが先、矯正したいほうがあとというのが鉄則です。なぜなら、人の体には、本来の状態に戻ろうとする復元力があります。最初に悪いほうに刺激を与えたほうが余計に、今度はよい状態に戻ろうとする復元力が働くのです。

ここでは、脊柱管狭窄症の「ニセ物」の方向けに、腰椎のねじれを解消するセルフケアをご紹介しました。

例えば、歩き出し、寝返り、起き上がり、立ち上がり……など、動作の開始時に痛みを伴う場合は、脊柱管狭窄症が原因というより、腰椎のねじれが原因の「ニセ物」と思われます。

『タイプ別診断で寝ながら治す脊柱管狭窄症』(SBクリエイティブ)。書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

本物、ニセ物によって、セルフケアは変わります。同じケアでは改善しないのです(「本物」の脊柱管狭窄症のセルフケアについては、拙著をお読みいただけますと幸いです)。

このストレッチを試した方たちからは、

「半信半疑でやってみたらラクになったのでビックリです」
「激痛で寝返りも打てなかったのに、その痛みが引きました」
「左の腰が張っていてつらかったのが、ウソみたいに軽くなりました」

などなど、多くの反響をいただきました。

このような声は、このストレッチが痛みの緩和に、いかに効果的かという証拠にほかなりません。腰痛や足のシビレに悩んでいる方は、ぜひお試しいただければと思います。さあ、症状に悩まされず、快適に生活をできる日に向かって一歩を踏み出しましょう!