カズレーザー「世界のすべては他人事」と思う訳

ニュースを自分ごととして興味関心を広げよう、という意見も多い中で、意外な答えだ。

「ニュースなんて、見なくても生きていけるじゃないですか。どっちでもいいことに、体温奪われたくないんですよ。どっちでもよくないですか? 自分のことだって、ネットニュースに何を書かれても関係ないって思ってます。こうやって今日お会いしたうえで『カズレーザーすげえ嫌なやつだった』って言われたら『不快にさせて申し訳ないな』と思うけど、しゃべったことない人に『嫌なやつだ』って言われても、記事書かれても、別にどっちでもいいんですよね」

カズレーザーさんは、プライベートでもつねに赤い服を着て生活している。周囲にあれこれ言われやすいのでは、と心配にもなるが、こんな考え方だからこそ、プライベートでも変わらず飄々としていられるのかもしれない。

誰かが作った流行に振り回されるつもりはない

カズレーザーさんは、同志社大学の商学部でマーケティングを専攻し、熱心に取り組んだという。しかしそれこそ、世間を知ってどう振る舞うかを考えるような学問だ。カズレーザーさんの持論とのギャップを感じるが、ここにも独自の考えがあった。

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「マーケティングはすべて意味と目的があるものってことが、勉強してわかったんですよ。だからこそ、誰かの思惑に縛られたくないと考えるようになったんですよね。はやってるものや人気があるもの、価値があるとされてるものって、全部誰かが狙って考えたうえで生まれたものでしょう? それに対してハマったり、好きとか言うの、振り回されてるみたいでなんか嫌じゃないですか?」

他人に操られず、つねに自分軸でいるために、一切気にしないというわけだ。

「マーケティングを仕掛けた人は『これマジ儲かると思って仕掛けました』とは言わないじゃないですか。それ言うといやらしくなって、儲からなくなるから。だから、美辞麗句をすごい掲げる。そんなもんに時間取られるの、めんどうくさいじゃないですか」

(次回に続く)