史上最速Ｍ点灯！　首位快走の秘訣――
ゆとりあるローテーションと選手のリフレッシュ

期待の新鋭・長岡秀樹について思うこと

――開幕戦からずっとスタメン起用が続く、長岡秀樹選手について伺います。監督が掲げてきた「育成と勝敗」の象徴的な存在だと思いますが、彼についてはどう見ていますか？

髙津　僕からは、彼に対して細かいことは一切言っていません。あえて言うとしたら、「しっかり振りなさい」ということぐらいです。技術的なことはコーチたちに任せていますから。調子の波はあっても、ここまでへばらずによく耐えていると思いますよ。彼の場合は「頑張っている」というよりは「踏ん張っている」という言い方が正しい気がしますね。よくやっていると思いますよ。

――監督としては最大級の評価をしているということですか？

髙津　すばらしいと思いますよ。でも、めちゃめちゃ我慢していますよ、こっちも。向こうも歯を食いしばっているけど、僕も歯を食いしばっていますから（笑）。バッティングに関しては「これぐらいできるだろう」とは思っていました。選球眼は決していいとは言わないけれど、思い切りスイングができるからボールを遠くに飛ばすことができる。この点は満足していますし、期待通りですね。

――先ほど「選球眼」について話が出ましたが、「フォアボールが少ない」といった点が今後の課題となりますか？

髙津　確かにフォアボールは少ないですけど、現状では８番を打つことが多いから、「次はピッチャーだ」ということを考えると、多少のボール球でも打っていっていいと思っています。これが打順が変われば、もう少し求めることも変わってくるけれど、現状では力強くスイングしているのであれば、僕からは注文はないですね。今は全くないですが、バットが強く振れなくなったり、野球に対するひたむきさがなくなったら発破をかけるかもしれないです。

――では守備どうですか？

髙津　守備に関しては、正直「ちょっと目をつぶらなければいけないだろう」とか、「ピッチャーに迷惑をかけることもあるだろう」と思っていました。もちろん、そういうケースも何回かあったけれど、守備に関してはすごく上達していると思います。そこの成長はこちらの期待以上ですね。

――夏場に向けて、ファンの方へのメッセージをお願いします。

髙津　最近すごく嬉しい事があって、塩見がヒーローインタビューで「家族みたいなチームで、毎日クラブハウスに行くのが楽しみ」だと。この言葉が選手から出てきたのは、目指していたチームの雰囲気だったのですごく嬉しかったです。これからの季節はナイターを見るにはいちばんいい季節だし、ビール半額デーも行われているし、ぜひそういうことも利用しつつ、神宮球場に足を運んで今のスワローズを見ていただきたいですね。監督就任以来、「満員の神宮球場で試合をする」というのが僕の夢だったので、ぜひそれをみなさんにかなえてほしいと思います。応燕よろしくお願いします！