――細かい質問となってしまいますが、前半戦は中村悠平捕手を二番でスタメン起用する試合が続きました。これにはどんな意図があったのですか?
高津 僕自身は、本来であれば「二番打者は青木宣親だ」という思いがあります。それは今も変わっていません。ただ、青木が濃厚接触者となったことで離脱をした。代わりの選手を二番にしなければならない。じゃあ、誰がいいのか? そう考えた結果の中村の二番起用でした。僕が二番に求めるものは、繋ぎができて、ある程度の出塁率がある選手です。僕自身も当初は「キャッチャーの二番中村」というイメージはなかったんですけど、いろいろ考えた結果、中村が適任だと判断しました。
――中村選手が打撃開眼したような活躍が印象的でした。
高津 現在の野球はキャッチャーが打てないと、チームにとって大きなダメージがあります。特にセ・リーグの場合は九番がピッチャーなので、打てないキャッチャーが八番に入っていると、そのイニングで得点を挙げることはとても難しいですからね。中村の場合は「フォア・ザ・チーム」に徹することができるのもすばらしいと思いますね。
――捕手に関しては、中村選手と古賀優大選手を併用しています。あるいは、7月4日の中日ドラゴンズ戦では石川雅規選手と嶋基宏選手による、合計77歳の「喜寿バッテリー」も誕生しました。捕手併用の意図は?
高津 これは単純にピッチャーとの相性です。僕自身も、いろいろなバッテリーを試してみたいという考えもあります。古賀に関してはまだまだ注文はあるけど、一軍スタメンキャッチャーとしての実力はすでに身についていると思っていますから、いろいろ経験を積ませたいという思いで起用しています。
――個人名を挙げるのは難しいかもしれませんが、あえて「前半戦のMVP」を決めるとしたら、誰になりますか?
高津 パッと浮かぶのはマクガフですね。あとは、故障で離脱してしまったけれど、近藤(弘樹)です。マクガフに関しては、シーズン途中でのクローザー転向にもかかわらず、きちんと結果を残してくれたことで、本当に助かりました。近藤に関しては、前回も言ったけれど、シーズンを通じてフルに活躍した経験はまだないけれど、本当に大事な場面での堂々たるピッチングは頼もしかったです。そして、もう一人は……。