頑張らないでやる気を出すコツ

「どうせ」は、実は“やる気指数”が上がる言葉

2018.10.08 公式 頑張らないでやる気を出すコツ 第15回
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ビジネスシーンで「どうせ」を活用するには

さて、この「どうせ」という言葉は、ビジネスシーンにおいても、使い方次第で「パワーワード」になります。

例えば、職場で新しい企画の募集があったとしましょう。「どうせ、企画を出しても採用されないし」と、ネガティブな意味で「どうせ」を使っている場合は、ただ「やらない言い訳」をしているだけです。また、営業成績の優秀な先輩に対して「どうせ、自分は頑張ってもあの先輩のようにはなれない」と思う場合も同じです。

自分が採用されるに値する企画を出すと期待されていると考えたり、全く違う境遇の他人と無意味な比較をしていても、自分の“やる気”を奪ってしまうだけです。

ですから、こうした場面でも、いい意味で「どうせ」を活用してみましょう。「どうせ採用されないんだから、自由に考えてみよう」「どうせ、あの先輩と自分は違う人間なんだから」というように「どうせ」を使ってみて下さい。

すると、知らずしらずのうちに自分にかけていた「行動制限」が解除されて、小さな一歩を踏み出しやすくなります。「どうせ」の使い方を変えるだけで、より気楽に仕事に取り組めるようになり、きっと“やる気指数”も上昇するでしょう。そうすれば、新しい行動をおこす“やる気”も生まれるはずです。

私が行っている企業研修に興味を持って、導入をご検討いただく場面でも、ネガティブな意味で「どうせ」が使われる場合があります。「どうせ、うちは社員が少ないから」「どうせ、やってもうちの会社は変わらない」と、さまざまな導入しない理由を並べて、導入を踏みとどまってしまうのです。

一方で、「どうせ小さい会社だから、少しでも社員教育に尽力したい」と考えていただいた会社は、仮にそのときは規模が小さい会社でも、結果的に研修を導入していただき、その結果非常に素晴らしい業績をあげる企業に成長しているところも数多くあります。

ビジネスシーンでも、必要以上に周りに期待されていると思い込んだり、完璧に仕事をこなそうとするのはやめましょう。責任感が強いのはよいことですが、多くの場合“やる気指数”を下げてしまう原因になります。

「どうせ」という言葉を活用して、のびのびと仕事をした方が、自由に発想が広がって、かえってよい成果に結びつくことも多々あります。ぜひ、試してみて下さい。

次回に続く

 

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プロフィール

沖本るり子
沖本るり子

株式会社CHEERFUL代表。感情とコミュニケーションの上手な活用によって、人と組織を育成する専門家。数多くの企業研修を請け負う傍ら、合計7冊のビジネス書の出版実績も持つ。現在は主に人財育成をテーマとし、中小企業の組織活性化のサポートを行なっている。

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