こんにちは。感情コミュニケ―ション術専門家の沖本るり子です。今回は、「過去と他人は変えられる」というテーマについてお話します。日々の仕事において、何かしらのトラブルが起こったり、うまくいかないことが続いたりすると、気持ちが落ち込んで“やる気”が出なくなりがちです。が、そんな時のために覚えていただきたいのが今回ご紹介する内容です。
一般的には「未来は変えられても過去は変えられない」と言われがちなので、「過去は変えられる」という言葉にはピンとこない方が多いかもしれません。しかし、身近な例で言えば、数年前に自分自身が書いた日記や手帳などを読み返してみた時に、それを書いた当時の自分と現在の自分は「物事のとらえ方が変わった」と感じた経験などはどなたでもあるでしょう。同じ過去の失敗や後悔でも、時間を経て振り返ってみると「たいしたことじゃなかった」「どうしてあんなにくよくよしていたんだろう」と思うことはありませんか?
それは今のあなたがその当時の自分よりも成長しているからです。つまり、その時点で過去の思い出は、自分を成長させてくれたプラスの過去に変わっているのです。
もちろん、マイナスの過去全てが、無条件にプラスの過去に変わるわけではありません。大切なのは、失敗を失敗のまま終わらせてしまわないこと。そうでなければ、その過去をプラスに変換することはできません。つまり、失敗から何を学び、どう改善するかが大切なのです。
例えば、仕事の現場で同じようなミスをくり返してしまうような場合は、何か原因があるはずです。それは自分のスキルかもしれませんし、手順や環境かもしれません。重要なのは、さまざまな可能性を考えて、そのミスが発生しなくなるまで少しずつ改善し続けることです。そうして改善できれば、それまでの全ての失敗はプラスの過去に変わるのです。また、1回の失敗で完全に克服できなくても、2回、3回と改善を重ねていくことで、過去はプラスに変えられます。
発明家のエジソンは、実験が成功するまでに繰り返した失敗について「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法をみつけただけだ」と言ったそうです。