こんにちは、感情コミュニケ―ション術専門家の沖本るり子です。日々の仕事や生活の中で“やる気”を出したいのに出せなくなってしまった時の対処法として、今回は「気楽にサボる」という方法をご紹介します。「サボる」という言葉は、どちらかといえば悪い意味で使われることの方が多いものです。しかし、“やる気”が出ない時の「サボる」という行動は、実はその後の自分自身によい影響を与えてくれるのです。今回は、“やる気”と「気楽にサボる」ことの関係についてお話します。
まず、覚えておいていただきたいことがあります。それは、自分自身の心の状態を変えたい時に、何らかの具体的な行動をするしかないということです。何らかの行動を起こすことでしか、自分の気持ちを変化させることはできないのです。やる気が出ない時というのは、行き詰まっている状態です。だからこそ、あえてサボって一旦自分をリセットし、また自分自身のスイッチをONの状態に切り替える力を取り戻すのです。こうした気持ちのメリハリこそが、“やる気”を出すためには必要なのです。
ただし、ここで大切なのはあくまでも「気楽に」サボることです。やる気を出すために、何日も休暇を取得するのは現実的ではありません。重要なのは、自分がやる気を出せなくなっている原因から離れることですから、まずは1日でいいので仕事などを休んでみましょう。1日くらいなら、その分の遅れは休み明けに充分取り戻せるはずです。
業務上の責任が重い立場の方は、たとえ1日でも仕事を休むタイミングを計るのが難しいかもしれません。しかし、やる気を出せない状態が続くことは、自分自身にとっても職場にとってもマイナスな状態です。そこは開き直って、責任があるからこそ、1日くらい気楽にサボってみて下さい。自分で思っているほど、実は休んだことが業務全体には影響しないものです。
それでも、どうしても休めない場合は、仕事中のちょっとした時間を利用して会社の外に出てみましょう。それだけでも、サボることになります。例えば、コーヒーショップに行ってコーヒーを一杯飲んだり、コンビニに行ってスイーツを物色したり、行き先はどこでも構いません。「気分転換」と似ていますが、目的は、とにかく目先の仕事をいったん「やめる」ことです。やる気が出せないまま仕事を続けるよりも、一旦やめた方が効率も上がるので、とくに会社員にとっては、気楽にサボれることは「特権」と割り切ってしまいましょう。