テレビで流れているさまざまな番組、ラジオから聞こえてくるニュース、目に入ってくる光景や直面する場面など、どこで何を見ても聞いても、どことなく暗く寂しい感覚として捉えてしまうことに思い当たる節はないでしょうか。
どれだけ周囲が楽しそうにしていても、それの何がおもしろいのかわからない。騒がれていることは自分には関係ないと思い、どんなニュースにも場面にも、先行きに望みはないと考えてしまう。ある意味、何に対しても冷めてしまっているという方は少なくないのではないでしょうか。
ひょっとしたら、周囲からはすかしていると思われることもあるかもしれません。その結果、孤独を感じたり、生きる意味がわからなくなったり、毎日が面白くないと思って悩んでしまっている方もおられるかもしれません。
しかし、「何でも悲観的になってしまう」ことに対して、悩む必要はありません。
嫌だなと思う状況や心情をプラスに転換する考え方があります。
まず、前提として受け止めるべきことがあります。それは、悲観的になること自体は決して「悪いこと」ではないということです。
暗く寂しい考え方をすることで、周囲に迷惑をかけるわけでも、何か大きな問題が起きるわけでもありません。これが駄目という否定的なイメージを持たないようにして下さい。
では、なぜそう言い切れるのかというと、それは「物事を正しく冷静に受け止めることのできる心構え」を持っていると言えるからです。
人というのは、物事を自分の都合のいいように考え、判断したり憶測したりするものです。しかし、結果としては、そう思い通りにならないのが世の常です。
よくあるのが、物事を楽観視したり、都合の良いように考え過ぎたりした結果、思い通りにならず、悲しい思いをしたり、落胆してしまう場合です。このような心情をもたらすのには原因があります。それは、物事に「満足できない心」です。
実は、これを「苦」と言います。つまり、「不満の心」というものです。この心が人間の「苦」を大きくも小さくもしているのです。では、この「不満足」という名の「苦」を和らげるにはどうすれば良いかと言えば、あまり物事に期待しないことです。