小川ヤクルト 躍進へのマネジメント

「躍進」を支える充実の投手陣!
1点をとりにいく野球で勝ちを重ねる

目指すはもちろん優勝!
マークすべき球団は?

――12日からの巨人戦で、ひとまず全球団と対戦することになります。他球団の戦力を見て、今季のペナントレースにどのような展望をお持ちですか?

小川 僕らはまだ報道でしか見ていない部分も多いので、ハッキリとしたことは言えませんけど、「他球団はどこも強いな」というのが率直な感想です(笑)。マスコミ報道もキャンプ中はいいニュースばかりが多いですからね。それを目にするたびに、「どこも強そうだな」って感じますね。

――でも、他球団の監督もヤクルトの報道を見て、「今年のスワローズは怖いな」と思っているかもしれませんよ(笑)。

小川 そうなのかもしれないけど、やっぱり、巨人とヤクルトとでは紙面の大きさも全然違うじゃないですか(笑)。どうしても、巨人のニュースを目にする機会が多いので、「今年のジャイアンツは手ごわそうだな」って感じてしまうんですよね(笑)。あれだけの戦力補強は、やはり他球団にとっては脅威ですね。

――リーグ3連覇中のカープに対してはどのように見ていますか?

小川 昨年、我々はカープ以外の球団にはすべて勝ち越しました。だから当然、カープ対策をしなければいけないとは思っています。昨年はカープ相手に悔しい負けも多かったですから。でも、だからと言って、カープだけをマークしていればいいのかと言えば、もちろんそんなことはありません。カープ相手にローテーションを無視してまで、主軸をぶつけることもありません。むしろ、泥臭いかもしれないけれど、相手チームを意識するよりも、「勝てる試合を確実に拾っていく」とか、「目の前の試合を一つずつ取っていく」とか、そういうことの繰り返しだと思っています。

――前回は、「開幕ダッシュを狙いたい」とおっしゃっていました。結果的に阪神、DeNA、中日と続いた開幕9戦を5勝4敗で乗り切りました。この結果をどのように受け止めていますか?

小川 京セラドームでの開幕3連戦は連敗スタートとなりましたけど、その後の神宮での6連戦は満足のいく結果だったと思います。(6日の)中日戦での青木(宣親)のサヨナラホームランは「野球は何が起こるかわからないな」と、改めて思いました。結果的に貯金1で開幕シリーズを終えられたのは十分だと思います。

――開幕前には「いろいろ考えるのが楽しい」とおっしゃっていましたが、いざペナントレースが始まると、どのように心境は変化するものなのですか?

小川 シーズン前は期待もあれば不安もあります。「今年はどんな打順でいこうか?」「ローテーションをどのように組もうか?」と、いろいろ考えるのが楽しいという状態なんですけど、いざ開幕すれば「勝った、負けた」と結果がすべてになりますから、「楽しい」という思いはまったくなくなりますね。去年2位になったことで、今年はさらに上を求められています。昨年は現状を見据えた上で、「どうやって結果を残すか?」ということがすべてでしたけど、今年はさらにいろいろ考えなければいけない。より難しくなっています。

――今季の意気込みを改めて教えていただけますか?

小川 今年のヤクルトは打撃のチームだと言われていますので、とにかくたくさん点を取っていく野球をしたいと思っています。たとえ何点もリードされていたとしても、何点離れていたとしても、ひたすら1点を取りに行く野球をします。期待の若手も育ってきました。その一方で、ベテランも頑張っています。若手はもちろん、ベテランと言えども、最後まであきらめない野球をやっていきます。何が何でも1点を取りに行く野球。最後まであきらめない野球をやっていきます。引き続き、応援をよろしくお願いします!


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プロフィール

小川淳司
小川淳司

千葉県習志野市出身。習志野高校卒業後、中央大学に入学。1981年ドラフト4位でヤクルトに入団。1992年現役を引退すると、球団スカウトやコーチなどを経て、2010年シーズン途中に監督に就任。2014年シーズンまでチームを率いる。退任後は、2017年シーズンまでシニアディレクターを務め、2018年から再び監督となる。

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