では、肉体にある「メンタル不調の原因」とは何だろうか?
思い当たる節がたくさんある人は、立派な社会人。いや、令和のストレス社会を生き抜く戦士だ。
この原因として一般的に挙げられるものはいくつかあるが、ここでは私が簡単にまとめた例を紹介したい。
メンタル不調を引き起こす肉体的な要因は、大きく分けて3つある(すべての人がこれに当てはまるわけではなく、あくまで代表的な例だ)。
1つ目は、睡眠不足。
これは誰もが疑うまい。よく眠れていない時ほど、人間の機嫌ないしメンタルは荒む。
深夜まで仕事をして、次の日早朝に起こされた時をイメージしてほしい。
起きた瞬間は、もはや目からビーム、口から火炎放射、手からロケット砲が出せそうなほど不機嫌になるだろう。
皆さんの過去にも、そんな朝があっただろう。きっと今後もある。目からビームが出たら教えてくれ。ちょっと絵面的に気になるから。
2つ目は、不自由。
これも多くの人が経験したことがあるだろう。仕事や家事など、自分以外の都合に合わせて行動しなければいけないことは、誰しもあることだ。
しかし、ストレスはただ時間が経過するだけでは解消できない。自分が納得し、自分が好きな過ごし方をすることでしか昇華できないのだ。
3つ目は、糖分不足。
これだ……これだ(2回目)。これが今回、私が言いたいことである。
昨今、ダイエットの一つとして糖分(糖質)を抜くという方法が謳(うた)われたりと、何かと疎まれ気味な糖分。
しかし、これには大きな誤解がある。
そもそも、糖分に含まれる糖質とは、炭素と水素からなる炭水化物から食物繊維を除いたものの総称で、生命維持に必要な栄養素だ。
口から摂取された糖質は消化吸収を経てブドウ糖などに分解され、主にエネルギー源として使われる。ブドウ糖は脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、生命活動に欠かせない。
とても簡単に言えば「なくてはならない、むしろないと死ぬレベル。そんな大事な栄養素、それが糖質」だ。
そんな糖分が不足すると、なんと重篤な問題が発生してしまう。
例えば以下だ。
・集中力が続かない
・太りやすくなる
・疲れやすくなる
・イライラする
・不安を感じる
そう、糖分不足は、あなたの周囲の環境に問題がなくとも、あなたの内部、つまり健康面からメンタルの安定を阻害するのだ。
この3つのどれか、もしくはどれもが不足していないか?
自分にそう問いかけることが、メンタルが荒廃している理由を見つける切り口になるだろう。
それでは、「糖分不足」の対処方法について説明しよう。
糖分を摂取すると、血糖値が上がる。
食事をしてから血糖値が上がりきるまでには、およそ30分から1時間を要する。
つまり、自分のメンタルが荒廃していることを感じたら、糖分を摂取し、血糖値を上げて30分待つだけで、解消できる可能性があることになる。
糖分(健康を阻害しない程度のお菓子などの炭水化物)を、自身のメンタル状態に合わせて適切な量摂取するだけだ。
飴などでも問題ない。ジュースなど飲み物でもOKだ。
これは是非皆さんにもお取り組みいただきたい。
私に至っては、特に思い当たる外的な原因がないのにメンタルが荒廃した場合、「ああああああああああああああああ!!!!」と叫びながら、勢いよく糖分を摂取する。
だいたい30分程度で、確かに心身ともに安らかになる。そんな経験を重ねてきた。絶叫しながら食べる炭水化物は格別であり、追い払ったメンタルの荒廃に対しても「一昨日来やがれ!! むしろ来るなら、今後はお前が糖分おみやげに持ってこいや! ケーキな! 私の好みのやつな!!」という気分だ。晴れ晴れしい。糖分パンチ炸裂である。くらえ! 糖分右ストレート!! である。
今後、気分の落ち込みに遭遇した時には、自分に「血糖値足りてる?」と問いかけてみよう。
足りていないなら、血糖値を上げられるものを食べると、他に何もせずともメンタルが回復するかもしれない。
飴1つで解決する、お手軽だが科学的なメンタルケアで、怖いものなしだ。