中高年の皆さん、暇ってありますか?
もし暇な時間があるのでしたら、その活かし方こそが生きる道となります。
中高年になると、仕事はそこそこでいいかなと考え、プライベートを充実させようとする人が増えてきます。それはそれで、いいことだと思うのです。プライベートが充実していれば、「暇」ではなくなります。
私自身もそんなに暇ではありません。最近太ったので時間があればスポーツクラブに行きますし、休日のどちらかはゴルフです。実家の母親の様子も見に行かなくてはならないので、空いている時間はあまりないです。
しかし、もし会社のなかで暇があるようでしたら「危ない」と思ったほうがいいです。週のうち半日ぐらい暇ならいいですが、毎日のように暇があるとしたら、会社にとって「いらない人」になってしまっているのかもしれません。
暇であること自体が危ない。そう認識したほうがいいでしょう。すぐにリストラされることはないとしても、時間の使い方について考える必要があります。
人生、先が短いのですから、暇な時間を無駄にしている場合ではありません。
会社にいる以上は、仕事に役立つことをすべきです。
では、何をしたらいいのでしょうか?
私のおすすめは、「小ネタのモジュール」を作ることです。
「小ネタのモジュール」とは、私の元上司が使っていた言葉ですが、要はちょっとしたエピソード集。自分が経験したことを、後進のために書き残すのです。
モジュールには、建築材料・家具などの規格化された組み立てユニット、また、装置・機械・システムを構成する、機能的にまとまった部分という意味があります。小ネタをたくさん持っており、 用途・場面に応じて、ありありと伝えられると、いろいろな場面で役に立ちます。エピソードは、具体的であればあるほど良いでしょう。
ネタは何でもいいのです。「クレームがあったときは、こうしよう」といった対応の仕方でもいいですし、「謝りに行くときは、〇〇の羊羹を買っていこう」といったちょっとしたアドバイスを残してもいい。「上司とうまくやるには、こうしよう」でも「お客さんと飲みに行くなら、〇〇がいいよ」でもいいでしょう。
大事なポイントは、抽象論ではなく、具体的なエピソードを簡潔に書くこと。
「仕事はマジメにやるべし」なんて書いても、誰も読んでくれません。「やりがいのある仕事だよ」だけでは、抽象的すぎてピンときません。
「こういう大事件があったときに、こういう対処をしたよ」とか「こういうヤツがいて、こういう失敗をしていなくなったよ」などと、できるだけ具体的に書く。
起承転結をつけて長々と書く必要もありません。原稿用紙1枚くらいで十分です。
具体的で簡潔なエピソードなら、誰かに読んでもらえるでしょうし、そういう小ネタって面白いじゃないですか。
書きためたものは、会社のサーバーに上げてもいいですし、退職するときにデスクの上に置いていってもいいでしょう。きっと誰かの役に立つはずです。
たとえ誰にも読まれなくてもいいのです。「小ネタのモジュール」を作ることは、あなた自身の役にも立ちます。