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ナメた態度で「会社の社員研修」に臨んだ社員が、人事に最低のレッテルを貼られてしまう理由

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「こんな研修、意味あるの?」

新人研修、ビジネススキル研修、コミュニケーション研修、プレゼンテーション研修、管理職研修、問題解決研修、ハラスメント研修……。
会社にはさまざまな社員研修があり、年々増え続けているように思えます。

その一方、20代の多くが「研修なんて時間の無駄」と考えているという話もあり、30代以上の管理職でも「研修って必要なの?」「役に立たない」と口にされる方も少なくありません。

たしかに、時間とお金をかけて社員研修を行っても、成果に乏しく、覚えているのは食事とお風呂だけ、そんなケースが多いのも事実です。
(研修担当の方々には、「研修の食事は大切です。研修がうまくいくかどうかを左右しますよ!」と伝えています)

ひと昔前と違って、今はビジネスパーソンが学ぶための環境が変わりました。
社員研修以外にも、必要なスキルや知識を学ぶ手段はたくさんあります。

実用性の高いビジネス書が数多く出版され、WEBにもニーズに応じた無数の記事があります。
「eラーニング」などのインターネットを利用した学習方法も充実しています。
会社の枠を超えて豊かな学びや出会いができる勉強会やオンラインサロンなども多数あり、 スカイプで参加したり、スマホの動画で簡単に学ぶこともできます。

忙しい時間を割いて、わざわざ会社の研修に参加する意味があるのか?
そう考える人が増えているのも、当然なのかもしれません。

しかし、人事の立場から助言させていただくと、たとえ意味がないと思った研修であっても、誠実な態度で、真摯に受講すべきです。

なぜなら、研修における態度も、「評価」の対象になっているからです。

評価や給与が上がらない人の盲点

高い業績をあげているのに、評価が上がらない。給与が上がらない。昇進できない。

こうした不満や悩みを持っている人は、自分では気がついていない意外な盲点があるものです。その代表的な盲点のひとつが、「社員研修における態度」です。

社員研修を行うと、どうせ研修を受けるのなら時間を有意義に使ってきちんと学ぼうとする社員と、「こんな研修、時間の無駄だよ」「そんなことしているヒマないのに」と、あからさまに斜に構えた態度をとる社員と、大きく2つのタイプに分かれます。

特にグループディスカッションをするような場面では、前向きに取り組んでいる社員と、そうではない社員はすぐにわかります。そして「あの人、困るよね」と人事の間で話題になります。

社員の評価は、業績だけで決まるわけではありません。
ほとんどの会社では、「成果」と「行動」によって判断されます。

社員の評価を決める「評価会議」では、研修における「行動」も議題にあがります。
社員研修の態度に「難あり」と判断された場合は、「行動」の評価が低くなり、たとえ「成果」の評価が高くても、総合評価が低くなります。

・研修に遅刻する
・研修中もパソコンを見ている(禁止しますが)
・スマホを持って途中で出ていく
・休憩時間が終わっても戻ってこない
・アポを理由に退出する
・そもそも来ない

こうした態度は、「あれはないよね」と管理職の間でも不評を買い、その社員の「行動」には「低評価」が下されます。

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プロフィール

西尾 太
西尾 太

人事コンサルタント。フォー・ノーツ株式会社代表取締役社長。「人事の学校」主宰。
1965年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。いすゞ自動車労務部門、リクルート人材総合サービス部門を経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)にて人事部長、クリーク・アンド・リバー社にて人事・総務部長を歴任。
これまで1万人超の採用面接、昇降格面接、管理職研修、階層別研修、また多数の企業の評価会議、目標設定会議に同席しアドバイスを行う。
汎用的でかつ普遍的な成果を生み出す欠かせない行動としてのコンピテンシーモデル「B-CAV45」と、パーソナリティからコンピテンシーの発揮を予見する「B-CAV test」を開発し、人事制度に活用されるキャリアステップに必要な要素を体系的に展開できる体制を確立。これまで多くの企業で展開されている。また2009年から続く「人事の学校」では、のべ5000人以上の人事担当者育成を行っている。
著書に『人事担当者が知っておきたい、10の基礎的知識。8つの心構え』(労務行政)、『人事の超プロが明かす評価基準』(三笠書房)、『プロの人事力』(労務行政)、『人事の超プロが本音で明かすアフターコロナの年収基準』(アルファポリス)、『超ジョブ型人事革命 自分のジョブディスクリプションを自分で書けない社員はいらない』(日経BP)などがある。

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