あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、2017年が開幕しました。今年も「あれもしたい、これもしたい」とクリエイションのアイデアはすでに湧いております。新年1月は、昨年から温めていた企画の撮影ラッシュ! でドキドキワクワクであります。NEWワークに、NEWモデルに、NEWスタッフにと、コミュニケーション&クリエイションの輪も一新! フレッシュに広がっていきます。
日本の新年といえば、ご存知「ご挨拶❤」としての年賀状。僕もたくさ~んいただきました。お仕事関係のもの、プライベートのもの、部屋のデスクには分厚い年賀状の束がど~んと積まれております。1枚1枚、ユニークなデザインや写真で彩られ、読んでいてとても楽しい。長らく年賀状やグリーティングカードのみのやりとりで、なかなか会えない方からの便りは嬉しいものです。しかし僕は、1枚も書いていないのです……申し訳ございません。
でも、今年も“年賀状のデザイン”はしました。実は、コピーライターの旧友が代表を務める「株式会社ノーマ・プランニング」の年賀状を、あれやこれやで15年以上毎年制作しているのです。
15年以上……つまり年賀状のビジュアルデザインも15点以上になるわけですが、正直なところ、どんなアートワークにしたのかあまり覚えていません。しかしこのクリエイションにはかなり力❤を入れており、毎年、レベルの高い大人の遊びのように楽しんでいます。この1枚の年賀状で、友人の会社のイメージや、センスやスキルをプレゼンしているようなものですから、僕はスゴ~く責任を持って毎年HAPPY試練を自分に課しています。
この年賀状、デザインのフォーマットは毎年固定にしてあります。赤、白、黒3色のJAPANカラーです。そして「THEお正月感」をモチーフに、その年の干支をシンプルな形でデザインし、構成しています。このシンプルなラインでセンスよくエスプリを効かせ、なおかつ3色のみでビジュアルを考え、形にするのはなかなか大変ですが、非常にやりがいがあって面白く感じています。
丸、三角、四角、直線、曲線……これらの要素だけで、表面・裏面をお洒落にクリエイトしなければなりません。もちろんお洒落感だけでなく、クライアントである旧友の思いを象徴する言葉を、誠意ある場所へ素敵に気持ちよくレイアウトすることもきちんと考える必要があります。
言葉がとくに重要となるクリエイションにおいては、僕はその言葉の持つイメージをよく考えて、フォントなどをはじめとする文字デザインを決めます。
また、言葉の中でも「コピーワード」は1番大切なメッセージであり、思いであり、タイトルでもあります。そのため、もちろんクリエイションのタイプにもよりますが、「文字が小さくて読めない」「デザインがお洒落すぎて、一見して文字が認識できない」といったことは避けるべきだと僕は思っています。「絶対に読める!」これが必須なのです。この点をしっかり踏まえたうえで、年賀ハガキという小さな四角い世界にメッセージをどう配置しようか考えるのが好きです。それはまさに美学❤なのです。
前記のとおり15年以上“新年を創ってきた”ので、もちろん干支の動物もたくさんデザインしてきました。羊、戌、猿、巳、辰などなど……そして今年は、酉(とり)。でも、いかにもわかりやす~い「酉です、酉」にはしたくない。だからシンプルデザインで形づくることにしました。
ただ、シンプルなデザインで受け取った人に「お、これセンスいいな」と感じてもらうのは意外と難しいのです。実は、今年は少し悩みました。というのも、ライン1つで子供っぽいデザインにも、安直で“いかにも”なデザインにもなってしまうからです。
う~ん、と悩みつつ、あるとき落書き気分でジャポニカ学習帳に線を描きなぐっていると……あ! これいいかも‼ 見えました、形! エウレカ! クリエイションのイメージが固まってきました。
そこからは、そのイメージをさらに練っていきます。まずは表面。円の大きさや、酉のくちばしの三角形のバランス、文章の配置、3色の構成などを詰めていきました。それから宛名を書く裏面も、「表面がこうならば……」とあえて赤いドットを入れてグラフィカルJAPANテイストにして“初日の出感”を演出するなど、テンション高くデザインしていきました。
そして無事、「これいいかも!!」と自分なりに納得できるものが完成しました。さっそく、旧友にチェックお願いしま~すmailを送信します。今回も大変喜んでくれて、もちろん一発OK。嬉しいかぎりです。おかげで気分よく年越しを迎えることができました。
何かを継続するのはとても面白い。この年賀状クリエイションについては15年以上前からやっているので、きっと初期の作品はすごくダサイはず。ちょっと怖いけど、これまで創ってきたものをずらりと並べて眺めてみたいものです。
この新年、旧友である彼女の会社の年賀状がたくさんの方々にHAPPY❤に受け取っていただけたなら幸いです。そして来年は戌年。僕は年男。少し早いですが、2018年の年賀状はどんなクリエイションになるのか、今から非常に楽しみです。