話しやすい人になれば人生が変わる

印象が悪い人は「ちょっとしたこと」を変えると劇的に良くなる

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目を適度に合わせる練習をする

次に、③について。
みなさんの中に、話している相手と、まったく目を合わさないという人はいませんか?
多くの場合、目を合わさない理由は、相手に興味がない、相手のことが嫌い、相手と話したくないといったネガティブなものではないはずです。むしろ、照れてしまって目を合わせられない、恐れ多くて目が合わせられないといったケースや、不快な思いをさせてしまいそうで目を合わせられない、緊張して目を合わせられないといったケースがほとんどではないでしょうか。

しかし、残念ながら、あなたの気持ちはなかなか相手に伝わりません。逆に、私に対して興味がないのかな、私のことが嫌いなのかな、私と話したくないのかな、なんだか壁を感じる、などと思われてしまいがちです。
仮にそこまで思われなかったとしても、あなたの緊張はどうしても相手に伝わり、話しにくさを感じさせてしまうでしょう。
そして、相手も緊張したり、あなたに対して距離をとったりするようになり、それを感じとったあなたはますます緊張して会話がぎこちなくなる……という悪循環に陥ってしまうこともあります。

一方で、よく「人の話を聞くときは相手の目を見ましょう」とよく言われますが、ひたすら目を合わせ続けるのも、相手に居心地の悪さを感じさせ、ときには「あれ? ガンつけられてる?」「自分を観察している?」「自分に好意がある?」と思わせてしまう可能性があります。

話しやすい人になるためには、適度に相手と目を合わせることが大事。
人生、何事も慣れです。
好意を持っている人や憧れている人などが相手だと、なかなか難しいかもしれませんが(私も、そういう人が相手だととたんに目を合わせづらくなり、挙動不審になります)、まずはどうでもいい人相手に、たとえば「1秒だけ目を合わせてみよう」「3秒だけ目を合わせてみよう」といった具合に、練習を重ねてみましょう。

なお、相手に興味がない、相手のことが嫌いだといった理由で目を合わさない場合は、その相手から話しやすい人だと思われることを望んでいるわけではないでしょうから、特に言うことはありません。

相手の目ではなく、顔の真ん中をなんとなく眺める

会話をしているとき、特に相手の話を聞いているときに、視線をどうすればいいか悩んでしまう人は、「相手の目ではなく、顔全体に視線を置く」という方法をとってみるのもいいかもしれません。

自分の顔を相手の顔に向け、目や口元といった具体的な場所ではなく、顔の真ん中あたりをなんとなく眺め、たまに数秒程度、ガチで目を合わせる

という感じです。

そのくらいが、相手の話をていねいに聞いている感を出しつつ、お互いに居心地が悪くならない、ちょうどよい加減なのではないかと思います。
「適度に目を合わせるといっても、加減がわからない」「やはり、相手の目を見ることに抵抗がある」という人は、ぜひ試してみてください。

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プロフィール

村本篤信
村本篤信

1972年大阪府生まれ。都立国立高校、一橋大学社会学部卒業。大日本印刷に入社後、フリーのライター、編集者に転身。 『3000円投資生活』シリーズ(アスコム/横山光昭)をはじめ、累計250万部以上 の書籍を手がけたほか、取材記事、社史などのライティングを行い、2021年には『ロジカルメモ』(アスコム)を刊行。 2012年に「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」優秀賞を受賞して以降は、ドラマや舞台の脚本も執筆。 一方で、90年代よりホラー系ドラァグクイーン「エスムラルダ」として、各種イベント、メディア、舞台公演などに出演し、2018年からは及川眠子・中崎英也のプロデュースにより、ディーヴァ・ユニット「八方不美人」を結成。エスムラルダ名義でのコラムや書籍のライティングも行っている。

著書

話しやすい人になれば人生が変わる

話しやすい人になれば人生が変わる

村本篤信 /
話しやすい人になれば、人づきあいも、仕事も、初対面も、出会いも、家族もぜん...
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