昨年一年間にわたってお届けした「真中流マネジメント」ですが、今年もペナントレースの戦いを通じて、チームマネジメントについて、私自身が考えていること、感じたことを率直にお話していきたいと思います。引き続き、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
早いもので、監督に就任して3年目のシーズンを迎えました。過去2年間を振り返ってみると、同じ「開幕」でも、それぞれの意味合いは少しずつ異なっています。監督就任1年目となる2015年シーズンは、「とにかく、勝つ!」という思いで無我夢中でした。それに比べると、2年目の2016年では「勝つ!」はもちろん大前提でしたが、それに加えて「2年後、3年後も強いヤクルトにしよう」と少し先も見据えていたため、「若い選手を積極的に起用して育てていこう」という思いが強かった気がします 。
では、3年目の今年はどんな心境なのか? 今年、私が考えているのは「目先の1勝にこだわりながらシーズンを戦っていく」ことです。そういう意味では監督就任1年目に近い考え方ですが、2年目の昨年、チームは5位に終わったけれども、幸いにして西浦直亨や谷内亮太といった若い選手が台頭してきました。去年よりは全体的な底上げが成された中で、今年はさらに勝利にこだわって一戦、一戦を戦っていくつもりです。
その上で何よりも大切になるのが、監督である私のこの思い、「目の前の一戦にこだわっていく」という「今季のビジョン」をどのように選手たちに伝えていくかということです。そのために、私はいくつかの「メッセージ」を選手たちに送りました。