では、そんな自分を変えるにはどうしたらいいでしょうか。
先ほど書き出した願望リストを見てください。その中にある、いまの自分でもすぐに手をつけられそうなもの。
これをひとつ実現するのが、夢を叶える最短コースです。
でもひとつ注意点があります。
たとえばなるべく早々に子どもを産みたいなら、何キロも痩せてキレイになるとか、仕事に関するタフな目標は後回しでもいいはずです。
家を建てる願いを叶えるにも、希望条件と現実的な予算にどこかで折り合いをつけなければ、計画は遅々として進まないでしょう。
願いをひとつ実現するには、現実と折り合いをつけ、取捨選択する覚悟がまず必要です。
これを実現する代わりに、いまはこれを捨てる。
そういった取捨選択は意識的にやらないと、中途半端なものばかり手に入れて「まだ足りない、満たされない」と探し続ける人生になりがちです。
すべてを短期間で手にしたように見える成功者だって、大半はひとつずつ目標をクリアしています。私たちは彼らが咲かせた「花」の時期をたまたま見ているにすぎません。
願望を実現するために必要な要素は次の3つです。
1 全部を一気に叶えるのではなく、ひとつひとつ実現していくこと
2 やると決めたらそれを選択し、それ以外の何かをいまは捨てる覚悟を持つこと
3 「短期間で」「いますぐに」といった幻想に惑わされないこと
ココ・シャネルは「20歳の顔は自然から授かったもの。30歳の顔は自分の生き様。だけど50歳の顔にはあなたの価値がにじみ出る」といっています。
アメリカのエイブラハム・リンカーン大統領は「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持ちなさい」といいました。
私は自分の生き方に迷っていた20歳のころ、こういった言葉に救われました。
40歳になるまで20年、60歳になるまで40年もある。
いますぐに成功するのは無理でも、20年、40年もあればどうにかできるのではないかと思ったからです。
自分はいま、何年後に、どんな花を咲かせるための行動をしているのか。自分を振り返る時間を少し取って、それからギアを入れ直してもまだ遅くはないはずです。
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